第2話 始まり
空は青く空気は澄んでおり、気温は25度といったところか。
ここは中東では無い。となると俺は重症の為日本に搬送され何かの手違いでこんな場所にいる?
いやここは日本では無い。
その理由はまずその辺にはえている木だ。
杉や檜、クヌギなどが生えておらず見たこともない木しかない。これは雑草も同じだ。
次にここは海外という可能性。かなり重症で治療は終わったものの何かの手違いでここに来たか。
それも無いな。まずここは100%地球じゃない。何故なら地球には月が2つあるなんてことは無い。
空には月が2つある。ひとつは黄土色の月と赤い月。
赤い月の方が黄土色の月よりふた周りほど大きく、赤い月は地球の月と同じようなサイズだ。あくまで見かけのだが。
ここが地球じゃないとしたらここは何処なのか?
正直にいえばパニクりそうだ。だが遭難した場合、パニクれば死亡率は一気に上がる。
冷静に状況を整理せねば。
・まず俺の体に突き刺さっていたはずの木片は無い
・ここは地球では無い
・ここはどこかの星の森でありこうして呼吸が出来ているという事は酸素濃度は地球とあまり変わらないという事
・手持ちはサイフとs-carとその弾が180発ほどとスマホがある
・スマホはもちろん圏外
・服装は木片が刺さったところは破けていたり、焦げたりしている程度だ
・ライターひとつ
とまぁこんな感じだ。ちなみに手持ちの銃、s-carは民間仕様ではなく米軍の鹵獲品を闇市で入手したものだからフルオートできる。
さて、どうやってこの森を抜けるのか?
まずここは地球じゃないのだ。民家があるのか分からないし住人が人間かすらわからない。
とりあえず、川を探して歩こう。川があれば水が手に入るし魚も入れば上々。
それに川の下流にいけば民家を見つけやすくなる。
こうして俺は川を探して歩き始めた。
目が覚めてから恐らく30分経過したあたりでなんとか川を見つけた。
小川だ。とりあえずここで水を飲む。
水は冷たくて美味しい。
その後顔や服を洗っていると突然森の中から刀、いや剣を持った人が6人ほど出てきた。どうやら兵士のようだ。
「ちょっと来てもらおうか」
とこの中でリーダーらしき者が俺に剣を向けながら話す。どうやら日本語を話しているようだ。
「ここはどこだ?お前たちは何なんだ?」
「いいから来い!」
答える気は無いようだ。仕方なく俺は黙ってついて行くことにした。
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