17 悪魔と短気な姫

*連作短歌調です


許婚 浮気してたの 三年も

婚約破棄よ 馬鹿にしないで 


ほら姫は 短気だからと 居直って 取り柄は身分 と鼻で笑う


だから彼 おしとやかな子 好いたそう

わたしよりも 劣ってる子を


死んでやる

カッとなって 塔の上 

怒る姫君 最期は飛んだ


気が付くと 花畑居た 

天使の羽 色の花咲く 

ここは天国


いやわたし 審判待ちだ

天国に 行くの当然 決まってるのに


もういいよ 

やっと順番 呼ばれたわ

待たせすぎだと 思うんだけど


神様は 浮気が嫌い 

そんな奴 殺してしまえ と囁いた


3秒後 

不思議な事に 街道に 

幻の中 枯れ葉舞い散る


なんてこと 目の前彼が 居ましてよ

わたしの知らない 女の子とね


楽しそう

かっかかっかと 込み上がる 

目の前赤く 怒髪天衝く


隣来た 美人が何故か 短剣を 渡してくるわ 

受け取るわたし


何故ここに 驚く彼と 泣く女

こんな女に わたしは負けた


構わない ここは幻 

短剣と 2人を見つめ 唇上げた


許さない 

叫んで2人 滅多刺し

白い街道 てかる赤色


その直後 美人がニヤリ 叫んだの

それ見たものか こいつは地獄


美人のフリ していた悪魔 だったらしい

これは審判 ああ忘れてた


悪魔言う 

地獄行きだよ 死んで尚 そんな短気で 天国行けぬ


待って待って わたしは姫よ 止めなさい

首跳ねるわよ 首跳ねるわよ


叫んでも

笑われるだけ

さあ行こう 業火焼かれに 愚かな姫よ

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