鏡の中の水鳥
真っ白なワンピースの裾をひらめかせて、躊躇いもなく少女が崖を蹴る。
風のない午後、気まぐれに乱反射する日差しの中、海へと潜る水鳥の輪郭と迷いのなさで、空へと飛び上がる白色。
1人きり、誰も届かないほど、高く、高く。
そして水音が上がる。
湖面をすべるように泳いで近付いた薔薇紅が、むせる雪白の張り付いた髪をそっと掻き上げて、水面に広がった黄金と漆黒の髪が混じり合う。
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