【これまでのあらすじ&主要登場人物紹介(二章開始時点)】※ 飛ばしても大丈夫です!


3/27 更新しました!



〈これまでのあらすじ〉


 イヴォーク王国に転移したハルカは、『魔法』というものが存在する世界へと転移していた。だがその世界では『魔王』という存在によって人類が窮地に立たされていることを知らされる。


 ハルカ自身も『結晶魔法』と呼ばれる唯一無二の力目覚めさせることになり、道中で偶然出会ったアイリスや仲間達と「イヴォーク王国」に滞在することになった。


 だが魔王の手先である「魔人オスト」という存在が、人類を滅亡させるための一歩としてイヴォーク王国に襲い掛かる。ハルカは仲間達と協力してなんとかこれを撃退した。


 依然として人類の絶望的な状況は変わらなかったが、意図せずこれは人類にとって数年ぶりの大規模な戦いの勝利となった。


 世界が徐々に変化の様相を見せる中、ハルカは自身の出自を知るために仲間と旅に出る事にしたのだが……



〈登場人物紹介〉


・ ハルカ

・【イヴォーク王国】

・【旧クリスミナ王国の勢力】

・【魔王軍】



*「はるか」 (十九歳)


 現代日本から転移してきた青年。転移前の記憶を一部失っているが、生活に支障をきたす程度ではないために本人もあまり気にしていない。


 父はクリスミナ王国最後の国王であるイレイズルート・クリスミナ。

 母は『勇者制度』により、彼と同じく転移してきたアリス。


 この世界に来たのは初めてではなく、イヴォーク王国での混乱の最中に自身が滅亡したクリスミナ王国の血を継ぐことが判明した。


 戦争のない場所で暮らしていた彼の中には命を殺すことに抵抗があるが、大切な人を守るために力を使える優しさも持っている。


 固有魔法として、クリスミナの血を継ぐ証である結晶魔法を扱う。覚醒の兆しは見えるものの、本来の力には覚醒していない模様。


 容姿は黒髪黒目の筈だったが、いつの間にか瞳が空色へと変わっていて本人も混乱している。



*「ウラニレオス」


 結晶が幾つか重なったたてがみを生やし、飴色の毛を持つ小さな獅子。


 結晶魔法の力そのものに宿る管理者として現れたハルカの相棒であり、能力の使用を肩代わりすることや、戦闘中のアドバイスも担っている。


 オスト戦の最後でハルカの本来の力に勘付いたが、何故か本人には伝えていない。




【イヴォーク王国】


*「イヴォーク・ミア・アイリス」 (十九歳)


 イヴォーク王国の第一王女であり、国王であるフロガのただ一人の娘。黄金の瞳に明るい茶髪が特徴的。


 基本的には王国の色とされる赤を基調とした服を身に纏っている。


 王国が代々受け継いできた『召喚魔法』の契約に一度失敗しており、国民や周囲の期待を裏切っている自分に自信が持てないでいた。


 しかしハルカが来てから周囲の環境が一変し、彼に精神的に助けられたことでメビウスとの契約に成功。そこから他人に心の壁を作りがちだったアイリス自身も驚く程ハルカに心を開いている。


 自身が持つ魔力の絶対量も多く、幼少期からの英才教育により扱いにも長けている。


 『召喚魔法』で呼び出すのは契約竜メビウス。しかし未だ扱いに慣れておらず、数分の間しか召喚を維持できない。

 



*「イヴォーク・ミア・フロガ」 (四十三歳)


 イヴォーク王国を治める聡明な王。アイリスが産まれて直ぐに体調を崩した妻を若い頃に無くしており、周囲から何度も再婚を求められるが全て断るという頑固で生真面目な一面を持つ。


 年齢を重ねる毎に亡き妻に似てくるアイリスを溺愛しており、同盟のためだけに求婚してくる周辺諸国の申し出を蹴っている。


 イヴォーク王族の固有魔法である『召喚魔法』では契約竜を呼び出し、自在に操ることが出来る王国最強の戦力でもある。



*「ロゼリア」(二十七歳)


 アイリスの幼少期から彼女に仕える女騎士。彼女に自分の主としての忠誠を捧げると同時に妹の様にも思っており、アイリスのためであれば何を犠牲にしても良いとさえ考えるところが長所であり短所でもある。


 暗さの残る紫色の髪と同色の瞳が特徴的で、身長はこの世界の女性の平均よりもかなり高い。


 本当はブライト家というイヴォーク王国の名家の娘であるが、本人はアイリスに仕えた時点で家名は捨てたと考えていた。


 最近ハルカに対して心を完全に開いているアイリスの変化を嬉しくも思いながら、同時に彼に嫉妬していたりする。


 戦闘能力も非常に高いが、特に魔力の精密な操作に長けている。





【旧クリスミナ王国】


*「アリウス(レウス)」(三十七歳)


 イレイズルート王に仕えた騎士の中でも頂点である「十将」の一人であり、現存する人類の中で唯一魔王に傷を与えた英雄。


 自らの主を目の前で殺されてから三年間イヴォーク王国で引きこもっていたが、イレイズルート王の血を継ぐハルカと出会ったことによってもう一度立ち上がる決意をする。


 出身は三国連合のウォルダート王国であり、魔力を用いた身体強化から繰り出される剣は達人の域へと達している。



*「エルピネ」(不明)


 イレイズルート王に仕えた騎士の中でも頂点である「十将」の一人であり、純血のエルフ族の女性である。


 種族の特徴である長い耳に黄金の髪、そして明るい緑の瞳を持ち、その美貌も相まって一度見たら忘れられない容姿をしている。


 もし「魔法使いといえば?」と問いかけられれば誰もが一番に名を上げるであろう有名人であり、その技量は魔人をも上回る。


 たまたまイヴォーク王国に滞在していたところに魔人の襲撃があり、そこでハルカと出会い行動を共にすることになった。



*「イレイズルート・クリスミナ」(享年 四十二歳)


 かつて人類を束ねていた強大な王国「クリスミナ」の最後の王であり、三年前に起きた魔王軍との第一次全面戦争にて戦死。


 歴代でも類を見ない程の戦闘能力を持ち、内政面でも有能な王だったと記録されている。容姿も端麗であったが、女性の噂は絶えなかった。



*「アトラ・クリスミナ」(推定 二十五歳)


 イレイズルート王の長男。魔王軍との第一次全面戦争にて行方不明。




【魔王軍】


*「魔王」


 約四年前に突如として現れ、人類に戦争を仕掛けた。それまではただの害獣程度としか思われていなかった魔物を束ね、瞬く間に人類の半分近くを征服した。


 三年前の第一次全面戦争でクリスミナ王国との戦争に勝利したが、それ以降は姿が見られていない。人類の間では何か大きな傷を負ったのではないかと見られている。



*「魔物」


 世界中に生息する、人間と敵対する生物の総称。獣たちと最も大きく違う点は、死亡時に『魔石』と呼ばれる石を落とすことや、寿命による死が存在しないこと。


 以前はあくまでも害獣であり、個々の力はそこまで高くない為にそこまでの脅威ではなかった。しかし「魔王」の出現により半数以上の魔物が統率を持った軍と化し、人類を脅かす戦力となった。


 しかし魔王軍とはならなかった野生の魔物もおり、数は減ったものの未だに世界中に存在している。



*「魔人」


 明確な知能を持ち、人の姿に近い魔物とされる。闇属性魔法の扱いに長けており、魔力量は個体差はあるものの高い水準を誇っている。


 黒く大きな両翼と白い髪が共通する特徴とされている。



*「四天魔」


 魔王軍に存在する幹部の中でも更に上位に位置する四体の強者。



*「オスト」


 イヴォーク王国に単身で攻めてきた魔王軍幹部の一人であり、少年の様にも見える魔人。


 白い髪や巨大な黒い翼、更には闇属性魔法などの魔人の特徴が顕著に現れている。


 死者を操る闇属性魔法である「死霊魔法」を得意とし、その力は四天魔にも届くだろうと言われていた。


 しかしイヴォーク王国に存在した戦力は当初の彼の計画からは想定外であり、ハルカの手によって命を落とした。

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