第6話 異世界で独りぼっち
『女の子にモテる!』じゃなーくーて世界を救うために異世界に召喚された赤井翼。日本担当の神と自称している天使のような恰好をしたアマテラス。そしてティフォンの生まれ変わり?としてこの世界に100年前に訪れた悲劇の再来が起こるのか。つばさがこの世界に召喚されたときティフォンの気配を感じ取ったものが・・・
「・・・・・・」
この世界には7つの国がある。その中の1つの国。そして100年前ティフォンによって滅ぼされた国ウルカヌス。この国からつばさの物語はスタートするのだった。
路地裏でアマテラスからティフォンの生まれ変わりと説明されてから罪といわれてきた異世界生活に希望が芽生えてきた。この世界でやっていく自信はなかったが。世界最強と言われた魔導士の生まれ変わりならやっていく自信が出てきているのだ。
「おい、自称神。ティフォンって・・・」
「あれ?」
目の前には誰もいなかった。
あたりを見回すが自称神アマテラスの姿は見えない
「あいつどこいったんだよ。ほんとああいう身勝手な奴はいやだわ」
「聞こえてるぞ」
「え?・・・」
あたりを見回すがやっぱり姿は見えない。というか、声がどこから聞こえてるかがわからない不思議な感じがする。
「お前どこにいんだよ」
「もうその世界にはいないぞ。もう帰ったから」
「は?なんでだよ!もっと詳しく話を・・・・・・・」
「まぁ後は頑張ってくれ。じゃーね」
適当すぎる言い方。何か用事でもあるのか?いや、絶対飽きたか、見たいテレビでもあるのか、そういう言い方をしていた。
「おい、ちょっとまて!」
この世界の話をしてもらったが、全然情報量が少なすぎる。というかずっと一緒に行動してくれると思っていた
「・・・・・・」
反応が全くない
「おい、マジであいつ帰ったのか?っていうか普通に会話ができるなら話すくらいいいじゃねぇか」
「・・・・・・・」
やはり反応はない
「あぁ!もうどうしたらいいんだよ!」
そう。ここから何をしたらいいかがわからない。ティフォンの生まれ変わりといっても知識が全くない。魔法の使い方はおろかこの街のことすらわからない。
「とりあえず。・・・どうしたらいいんだ?」
大体異世界に転生した場合は世界を案内してくれる奴が来たり、普通、冒険者ギルドに行けばなにかしらのイベントが起こるはずだが、
「さっき冒険者ギルドはないって言ってたしな・・・」
そう、案内してくれそうなアマテラスは帰るし、冒険者ギルドはさっきないと言っていた。つまり最初に何をしたらいいかが全く分からない状況になっている。
「おい、自称神。いや、アマテラス様。アマテラス様。アマテラス様」
先ほどからずっと呼びかけをしているが。全く反応がない。
「あいつは仕事ということがわかっているのか?」
無意識にそんなことを言っているが。ニートになるという目標のせいでこの世界に来たことを忘れているようだ。ニートになろうといってるやつに仕事のことをとやかく言う資格はない。
「これからどうしよう。まずは街でも見てみるか」
路地を抜けてまずはこの街を探検してみることにした。街を歩いていればもしかしたら冒険者ギルド的な場所が見つかるかもしれないし、一番いいのはイベントが起こることだ。肩がぶつかったらイベントが起こる。そんなことがあったらとてもうれしい。
「改めて見てもすげぇな」
路地から出て街を見るとやっぱりこの街はすごい。異世界生活といえば見たいな感じの街だが、想像より発展してそうな街だ。遠くのほうには噴水みたいなものも見える。
「まじで、噴水ってあるんだな」
少しながら大きい道を歩いていく。横にはお肉を打っているお店、魚を打っているお店、八百屋さんみたいな感じのお店、服のお店もある。
「服も買わないといけないよなぁ」
家で来ていた部屋着のままこの世界に転生された。部屋着の中でもお気に入りの服だったことが少嬉しいが、やっぱりほかの人とかを見てみると服の違いがある。さすがにこの服のまま歩いていると少し目立ってしまうだろう。
「服買うって言っても金持ってないしな・・・」
持ち物がない。部屋で寝てたら転生されたため、持ち物がポケットに入っていたスマホしかない。日本のお金も持ってきていない。
「まぁこの世界では使えないだろうな」
さっきから周りを見る限りなんかかっこいいコインみたいなもので買い物をしている人を見ている。つまり日本円は使うことはどうせできなかったのだ。そして歩いているうちに変わったものを目にするようになってきた。
「あれは人なのか?・・・」
人間には見えない生物も目にするようになってきた。ドワーフのようなものやエルフ、馬のような馬ではないようなかっこいい生物が馬車のようなものを引いている。
「やっぱり異世界だな。」
街だけ見るとワンチャン元いた世界のどこかかもしれないが、人間ではなくも説いた世界にいるはずもないものを見ると異世界に来たという実感がでてくる。
「おぉここは武器屋かな?金はないけど少し見てみるか」
THE武器屋のような見た目をした店。お金がないから何も買うことはできないが、武器屋というのは男心をくすぐる。一回は見てみたい。木で作られた、おしゃれなドア。この先には男だったら誰もが夢見た景色が広がっているはず。
「おじゃましまーす」
大きい声で張り切って言いたいところだがコミュニケーションが得意ではないことが異世界に来ても変わっていなく小声で聞こえない程度の声しか出なかった。
気づいたらこの世界に片思いしていた @Murasame1121
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。気づいたらこの世界に片思いしていたの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます