第146話 ゴルフ(振り返り)

 ホテル(集合)


 男:到着してみんな集まって並んでる。

 こいつ等が真面目に並ぶなんて、中々見られねえよな。

 お?あれが真悟人様かぁ‥‥ふん!イケメンは敵だな。

 殺っちゃダメってか?‥‥ダメなんだな。ちっ


 女:集合~!皆とはぐれちゃったから‥‥

 きゃ~~!発見!

「ちょっとドコ行ってたの~?」

「ゴメンね~!言われるままに付いてったら‥‥」

「もう、しょうがないなぁ。」

「殺っちゃダメって言ってるよぉ?」

「え~!?‥‥ダメなの?」

「いやいや、あたしに聞かないでよ。」

(真悟人様‥‥イケメンじゃ~~ん♪)



 ホテル(ロビーから部屋へ)


 男:思ったより話早かったな。

 王様出てきたのはちょっとビビった。

 これがホテルで、ここがロビーだっけ?誰かの名前見てえだな?

 すげぇなココ。なんだ?あのソファーは?お貴族様用だよな?

 回りはガラス!?すっげぇな!おい!周り見渡せるぞ?もう理解できねぇ。

 部屋は一人部屋か、気が利いてんな。

 鍵?配られたけど‥‥なんだ?これ?ギルドカード見てえだな。

 8階!?王城かよ!?つか、上がるのだりぃ‥‥ん?

 この箱に入るのか?‥‥うお!なんだ?この感覚!?

「チーン」

 着いたのか?‥‥マジか!?すげぇ高いトコに来たぞ!?

(廊下突き当りの窓(非常口)から見てます。)

 部屋は?‥‥ここか?‥‥803?‥‥どうやって入るんだ?

 カードを?かざす?

「カチャ」

 おお!!開いたぞ!?もうこんだけの魔道具で幾ら掛かってるか分からねえな。


 女:王様出て来た~~!!

 滅多に見ないから、こんなトコで見れるなんて不思議!

 あの高い建物がホテルって言うのか。ちょっと響きがエッチ!キャッ!

「あんたが何考えてんのか、分かる気がするわぁ‥‥」

「何よぉ!変な事考えてないもん!」

 スッゴーー!周りガラスだよ!?こんな大きい平らなガラス!王城でも見ないよね!

 鍵?‥‥魔道具だね、魔力感じないけど。

 部屋は、9階!!そんなに上がるのぉ?

 エレベータ?何それ??この箱に入れと?‥‥大丈夫なの?

 うっ!‥‥転移?かな?

 おお~!高い!(廊下突き当りの窓(非常口)から見てます。)

 やっぱ転移の魔道具だったね!(違います。)

 こんなに魔道具使って‥‥ココってメチャクチャお金高いよね?

 中、全部絨毯引きだし、王族フロアでもココまでお金かかって無いよね?

 え~!部屋は一人部屋なのぉ!?

「何を今更‥‥」

「だって~‥‥寂しくない?」

「寂しくない!じゃあ後でね。」

 冷たいなぁ‥‥ん?あの娘どうやって入ったんだ?‥‥ああ魔道具だったね。

「カチャ」

 んじゃ、お部屋拝見~~♪



 ホテル(部屋)


 男:  ‥‥‥やべぇ、どうして良いのか分からねぇ。

 何だ?この部屋?狭いけどベッドは王族用みてぇだし、間違えたか?

「教えて下さ~い!」

 別の部屋で誰かが呼んでる?

 ああ、そうか!案内人が居るって言ってたな。

「おーい!こっちも頼む!」

「はい。如何なさいましたか?」

「よく分からねぇんで、色々教えてくれ。」

「はい。かしこまりました。」

 このカードをここに?‥‥おお!明かりが点いた!そうか。全て魔道具か!

 カーテン?あの布?‥‥ボタンを押すと?うぉ!動いて窓が出て来た!

 こりゃすげぇや!もう、考えられねぇ!部屋は涼しい風が出て快適だしな!

 蛇口?ひねると水が出るしこっちひねるとお湯が出る!

 トイレは水が流れてるし‥‥ケツの穴まで洗ってくれる‥‥絶叫したけどな!!

 偶にどっかの部屋で絶叫が上がってんのは、ぜってーコレだな!

 後はテレビ??この魔道具はスゲェな!半裸の姉ちゃんが中で踊ってる‥‥

 くぅ~~!たまんねぇ♪

 隣の部屋の奴に良いこと聞いたぞ!大銅貨1枚で女とやってるのが見れるってか!

 大銅貨1枚は痛いけどな。このパンフレット?女が乳出してるし、良いのか!?これ?持って帰って良いか?

 よし!じゃあ、落ち着いてココに大銅貨で買ったカードを入れると‥‥

「うおおおお~~♪」すげえ!マジですげえ!

 店で疲れた姉ちゃん相手にするより、1000倍興奮すんぞ!!

 それが大銅貨1枚で見れるなんて!隣の部屋の奴、マジで感謝だわ!

 この魔道具幾らすっかな?買える値段じゃねぇか。

 おお!スゲェ!‥‥ゴクッ‥‥こりゃ~今夜寝れねぇな‥‥



 女:一人はちょっと寂しいな~‥‥んで?どうすれば良いんだっけ?

 タラ~‥‥全然分からない。そうだ!聞いて来よう!

 あれ?あの娘の部屋、どっちだっけ!?ああ、もう‥‥

「ガチャガチャ」

 あれ!!は、入れない!‥‥もう~~!!

「ガチャガチャガチャガチャ」

 ど~しよ~~!!

「お客様?どうなさいましたか?」

「へ、部屋に入れなくなっちゃったんですぅ‥‥」

「少々お待ちくださいませ。」


 ~~~~~~~~~~


 はぁ~‥‥帰ってこれた。

 誰だか確認取ってもらって、やっと入れた。

 オートロック?勝手に鍵掛かるなんて聞いて無いよ~!

 でも、ついでに色々聞いたもんね!

 転んでもタダでは起きないのだよ!

 カーテンは魔道具で開け閉めできるし、外の景色もサイコー!!

 これがゴルフ場かぁ‥‥広いなぁ!王都のコースとはえらい違いだよね!

 部屋にお風呂も付いてるし、お湯まで魔道具で出るなんて!

 もう私ココに住む♪ココから転移で通えないかな?‥‥無理だよね。

 ベッドもフカフカ~、涼しい風で快適~。


 あっ、おトイレ行っておこう!

「‥‥このボタンなんだっけ?ポチ!‥‥ギャーーー!!!」

 な、な、な、何が起きたの??


「お客様!どうなさいました?お客様?」

 ごめんなさい~~!

「もう、あんたってちゃんと説明聞いてないからよ!?」

 ごめんなさい。

「お客様?また分からない事が在りましたら、電話でお尋ねください。」

 電話?

「こちらの機械です。9番を押していただければフロントが出ますのでお尋ねください。」

 フロント?

「1階の受付ですね。」

「910を押せばあたしの部屋に繋がるわよ。」

 彼女はドヤ顔で説明をする。

「え~?なんでそんな事知ってるの?」

「そ、そりゃちゃんと聞いてるからよ。」

「くすっ、それでは何かありましたらまたお呼びください。」

 お姉さんは笑いながら去って行ったが、きっとこの娘も何かやらかしたんだね。


「なんで910なの?」

「ここが9階で、あたしの部屋が10号室だからよ。」

「へ~!上手く考えてるね。」

 相変わらずのドヤ顔がいきなり暗い顔になった。

「あんたさ、ここに4号室が無いの知ってた?」

「へっ?4号室?なんで無いの?」

「ふっふっふ‥‥‥出るからよ」

 なんか不穏な事言いだしたぞ?この女。

「な、な、な、なに?なにが?」

「決まってるでしょ?」

 いやーーー!やめてーーー!耳を押さえて座り込んだ。

「アハハ!ごめんごめん!あんたこの手の話嫌いだったよね。」

 そうだよ~!何を言い出すんだこの女!

「4号室はちゃんと理由があってね、この国は4を「し」って読む時があるんだって。「し」は「死」に繋がるって縁起を担いでるんだって!」

「そうか~。こんな魔道具で発展してる国なのに、そんな事気にするんだね?」

「あんたにもう一つ教えてあげよう!」

 彼女はドヤ顔を更に深くして、カードを取り出した。

 そして、どう使うのかを説明してくれて‥‥‥‥


 買ってしまった‥‥

 このパンフレットもスゴイよね。

 こんな裸になって、男の人に見られても恥ずかしくないのかな?

 う~~ドキドキする!

 ちょ、ちょっとだけ見ちゃおっかな♪

「・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!」


 ~~~~~~~~~~


「「「真~悟~人~♪」」」


「トゥミ、サラ、カレン。どうした?」


「えへへ~~♪」


「ん?TVカード買ったのか?この部屋、TVは自由に見れるぞ?」


「そうなんだけどね~♪有料チャンネルは別でしょ?」


「‥‥‥‥‥‥‥」


 夕飯前に6回は厳しい‥‥‥

 カード販売機、異世界硬貨対応にしたのが裏目ったか‥‥今夜寝れるか?


 因みに、カード売り上げは女性フロアの方が良かったらしい。

 王様もどことなくゲッソリしてたな。


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