第145話 ゴルフ(最終日+振り返り)

 第1回ルバン王国ゴルフトーナメント!優勝者は!?


「カトリーヌ・オスロ・ド・ポンポンヌ・ルバン王妃様です!!」


「「「「「おおおおぉぉぉーーー~~」」」」」


「優勝おめでとうございます。」


「ありがとうございます。これも偏に皆様のご支援の賜物です。」


「賞金と副賞最高級ゴルフセットが送られます。」


「賞金は寄付いたしますわ。ゴルフセットは私の今後を磨くために使用させていただきますわ。」


「王妃様、優勝おめでとうございます!」


 優勝は王妃様!堅実なゴルフで逃げ切りました。

 2位はシャル!やはり安定したショットで追いかけましたが、及ばず。

 3位は神官のお姉さん!で、どちら様ですか??


 次は各賞の授与です。

 出ました!!ホールインワン賞!

「神官のお姉さん!」

「‥‥ってあなたの素性いい加減に吐いて下さい。」


 チャレンジ賞

「トゥミ!!」

「ひたすら真っ直ぐグリーンを目指す生き様は素晴らしかった!」


 諦めない根性で賞

「商人チーム!」

「最後まで諦めずにゴルフの王道を進みました。成績は最後の方ですが、他の遊びに惑わされずに初志貫徹は素晴らしい!副賞に野球道具販売権も付けます。」


「おお!本当ですか!?次に流行るのはコレだと思ってました。」

「うおーー!こ、これで家の店も立て直せるぞぉ!」

「おぉ!新たなすぽーつ?販売権?おおぉぉ賞金なんて端金になるぞ!」

「真悟人さん!後ほど打ち合わせの方、宜しくお願い致します。」


 結局まともに最後までゴルフをやったのは、9組36人でした。

 思い思いに遊び始めてしまったので、順位外で面白い事をやってた人たちに特別賞を進呈します。


「「「「「おおおおぉぉぉーーー~~」」」」」


 では、遠投ゴルフでアルバトロス賞

「ボス!」

「クラブを使わない遠投ゴルフにおいて、極めて難しいアルバトロスを出しました。副賞にレッドブル食い放題家族券です。」


「うお!レッドブル食い放題!?ワフワンーー!!やったぞ~~!!」


「ボス、アルファ達も誘ってやれよ。」


「はい!勿論です!なぁアルファ!」

 良い笑顔でアルファに向かってサムズアップをするボス。

 それに拳で答えるアルファ。

 おいおい、コイツ等カッコいいじゃね~か!


 魔法少女賞

「王宮魔術師チーム!」

「魔法の操作、周囲の警戒、防御の対応、素晴らしい魔法操作を見せてくれました。これからも精進してください。」


「「「「きゃーーー~~!!??」」」」

「良いんですか?ホントに良いんですか!?」


「宰相からの言葉です。今回他にも優秀な魔術師が発掘された。併せて精進できるように、カンダ式就業規則を導入する!週休2日だ!参ったか!」


「「「「きゃーーー~~!!??」」」」

「最高過ぎる!」

「もしかして残業付いちゃう!?」

「給料アップもあるかな?」

「週に2日休んで‥‥良いの?」


「その代わり、実績が伴わないと‥‥‥俺の口からは言えない。」


「「「「うわぁ‥‥」」」」



 以上で、第1回ルバン王国ゴルフトーナメント!

 以上で表彰式を終わります。

 この後は、順次ルバンに帰ります。

 忘れ物無きようお願いします。

 金品忘れましたら、担当者の物になります。是非忘れて下さい。

 皆、期待していますのでよろしくお願いします。

「王妃様、わざと忘れたりしない様に!あなたがやると洒落にならない。」


「では、皆様、ありがとうございました。」


「「「「「パチパチパチパチ・・・・・・」」」」」



 ~~~~~~~~~~



 皆様、初のゴルフツアーは如何でしたでしょうか?

 まだ帰るには少しの時間が在ります。

 ここで少々振り返ってみましょう。



 待合室


 男:転移後、ちょっと気持ち悪い気分を吹き飛ばす景色を見た!

 な、なんだ!?この四角い建物?

 1,2,3,4階建てなのか!?おいおい!?大丈夫かこれ!?

 建物に入ったら、柱が無い!?おいおいおいおい!!??

 こんな広い空間で柱無しで大丈夫なのかぁ?‥‥


 女:初めて転移した。気分的に良いものじゃないね。

 ‥‥うわぁ!?畑?山?自然が広がってるのに建物が高い!!

 こんな高くて大丈夫なの?‥‥階段大変そうだな。

 中で待つんだ。

 ‥‥何?この椅子?折りたたみ椅子!?凄い!

 座っても痛くないし、フカフカが付いてる。表面は魔物の皮なのかな?こんなの見た事ないなぁ‥‥



 ツアーバス搭乗


 男:ようやく呼ばれたが、馬車を呼んでたのか?

 ‥‥‥‥おいおい!?なんだこりゃ?四角い箱!?さっきまで無かったからな‥‥魔道具なのか?なんか臭えし大丈夫かよ?

 うっふぁ~!いかん。変な声が出ちまった。箱の中は椅子が並んでるんだが、どれもこれもフカフカだぁ!お貴族様でもこんな椅子はねぇぞ!?

 何処に座っても良いのか?んじゃ、前の窓際で見下ろしてやる!


 女:呼ばれたかぁ。この椅子そんな長くは座ってられないけど、せめて乗合馬車とかこのくらいの椅子が欲しいよね。後で買えるかどうか聞いてみようかな?

 なんか臭いし、ゴロゴロ言ってる‥‥四角い箱?きっと魔道具だよね?それにしては魔力を感じないなぁ‥‥‥きゃ~~!!この中、何!?椅子が並んでるけど、スッゴイフカフカ!?表面も冬用のドレスコートみたいだよ?これも魔物の皮かなぁ?

 今気づいたけど‥‥ココ涼しい♪なんか上から冷たいのが出てる!箱の魔道具と一緒かなぁ?別に着くならコレも欲しいかも!



 バス移動


 男:うお!動いたぞ!

 箱の下に魔物を入れてるのか?ガオガオ言ってるから、きっとそうなんだろう。

 この声からすると、かなり上位の魔物だろう。でなきゃこんなデカい箱引けないよな!‥‥コレ、メチャクチャ速くねぇか?4頭立て馬車全速力でもこんな早くねぇぞ?どんな魔物なのか言ったら見せてくれるかな?

 この箱もすげぇ!あんな速ぇのに倒れねぇなんて、馬車なら中で転げまわってるぞ?それに乗り心地が優しいな。突き上げる事も無いし、細かい揺れも無い。

 いったいどうなってんだ!??


 女:動いたぁ!魔物が吠えてるから、やっぱ中に魔物が居るんだね。

 外の景色が飛ぶように過ぎてくよ。もしかして凄く速い?

 ず~っと道が平らだねぇ、青黒い道は凸凹も無くて王都の皆に見せてあげたい!

 乗り心地も良いんだけど、このふわ~っと大きく揺れるのがちょっと気持ち悪い。

 隣の男の人が、速いとか乗り心地がとかブツブツ言ってるけど、ふっふっふっそう思ってるのは私も同じだよ!と少し親近感を持ってしまった。


 

 男:ふっと突然真っ暗になった。

「うおっ!なんだ!?」

「きゃー~!?」

 直ぐに中が明るくなった!

 気付くと隣の女が抱き着いている♪

 すげぇ良い匂いだし柔らかいし‥‥イカンイカン!

 上の明かりを見ると、ボワッと白い光が灯っている。何の明かりだ?こりゃ?こんなの初めて見るぞ?魔道具だろうけど、持ち歩けるのが無いかね?


 女:急に真っ暗になって‥‥

「うおっ!なんだ!?」

「きゃー~!?」

 思わず叫んでしまった!‥‥恥ずかしい。

 それに隣の男の人に‥‥ますます恥ずかしい。

 直ぐに魔道具?で明るくなった。何?この白い光?魔法の光じゃない‥‥

 これも聞いてみなきゃ。



 ホテル(到着)


 男:やっと到着した。

 やっとって程の時間じゃないが、途中で暗くなったのはトンネルに入ったんだと?山の中をくり貫いて道を通したんだと!?どうやって掘ったんだ?落石とかねぇのか!?すげぇ事だってのは分るが、凄すぎてなんだかわからねぇ。

 っと、なんだ!?この建物‥‥デケェ!高ぇ!

 山の上に立つ高い建物を前に茫然と呆ける俺が居た。


 女:到着~!

 もう少し乗っていたかったかな!

 途中の暗闇はトンネルって言うんだって!山をくり貫て道を作るなんて、どうなってんだろ?

 考えながら箱から降りたら‥‥スッゴイ高い建物が目の前に建ってた!

 下の周りは、ガラス!?キラキラだよぉ!こんな大きいガラスも初めて見た!

 周りは山の上みたいだし‥‥私は口を開けて茫然と呆けていた。

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