第50話 そして宣言3
シャルと甘い夜。
の筈が、家出の理由や正直な気持ちを吐露する状況になって‥‥
(シャルは話が上手いのか?ドンドン誘導されてる気がするぞ。)
この先、ハーレムが大きくなった時の諸注意?を受けた。
・なるべく均等に愛せ。
・一つの種族を贔屓するな。
・ちょっとのヤキモチもスパイスです。
・二人の時に、他の女の話をしない。
・種族によって成長は様々なので、比較しない。
・一人だけの話で判断しない。
他にもいろいろ。
聞いて見るとなるほど!とは思うが、実際にそれが出来るのか?
紙に書いて、壁に貼っておくか。
「シャルは色々考えてくれてんだな。知らなかったよ。」
ちょっと照れた顔して、だけどドヤ顔で、スゴイでしょ?と言いたげである。
「お母さんがね、ハーレムに居たのね。今の集落じゃ無くて、他の集落に居た人でね、その人に付いて行ったら、他に奥さんが5人居たのね。そこまでは良いんだけど、その男の人は全然甲斐性無くてね、働かないの。だから随分と苦労したみたい。幸い、他の奥さんが良い人たちでね。うちの集落に戻るお手伝いをしてくれて、私も無事に一緒に戻って来れたの。」
「そうだったのか‥‥」
「あ!そんな暗い話じゃ無くて、だから少しは分かるってだけね。」
シャルの手を取って、両手でしっかり握って、
「俺が育った国は一夫一妻制度だったんだ。だから、一夫多妻には憧れてた面もあるよ。でも、そこには俺の勝手な欲望だけで、ちゃんと相手を思いやる気持ちは希薄な気がするんだよ。此処に来て、トゥミやサラに会って、シャルと話して思うのは、浮かれてないでそれぞれの気持ちをしっかり考えてあげないとダメなんだと思う。当然の事なんだけどな。嫁さんを沢山貰うには、甲斐性だけじゃ無く、きちんと向き合える器量が必要なんだと思うんだ。‥‥‥俺にそんな器量あるかな。」
シャルは手を解いて、ゆっくりとしっかりと俺を抱き締めてくれる。
「きっと、真悟人は大丈夫よ。何か理由がある訳じゃ無く、そう思うの。きっと大丈夫。」
「シャル。ありがとう。」
シャルの髪を撫でながら髪に顔を埋める。
爽やかな、とても良い匂いがする。
髪の奥の耳たぶを唇で咥える。
すると、甘い吐息が漏れた。
名前を呼び、唇を合わせて、ゆっくりと横たえる。
「今夜、俺はシャルを嫁に貰うぞ。」
「うん。今夜、私は真悟人のお嫁さんに成ります。」
もう一度、唇を合わせて、夜は更けていく。・・・
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朝になった。まだ薄暗いうちに二人で風呂に入ってから、布団に戻った。
ここ何日かは、野宿だったので布団が恋しいのです。
シャルをギュっとしながら、布団の中で温もりを感じる。
至福の時です♪
そんな至福の瞬間に、指輪の声がする‥‥‥
---シャルから認められました。新しい能力を開放します。---
指輪さん、野暮って言葉知ってる?このタイミングは無いよね?
---あっ!えーーと‥‥---
次はもうちょっと考えてくれると嬉しいな。
---了解しました。---
ありがとう。指輪さんも少し人間らしいトコがあるようだ。
開放されたのは、魔法付与。・・・・
今後、考えれば良いか。今はこの至福に浸りたい。‥‥
さて、起きなくては。
いつまでも至福に浸っていられない。
流石にこれ以上はマズい!二人で、せーのっ!で起きた。
久しぶりの朝礼。
今回は、海の幸が手に入る様になった事を伝えて、それには農作物や肉などと物々交換になるので、美味い魚を食うには、狩りや畑を頑張らないとダメだと言う話をした。
そして、‥‥‥シャルを嫁に貰います♪
地鳴りのような歓声と祝福!
トゥミやサラの祝福に、ちょっと涙目のシャルが可愛かった。
ユナとカレンが、祝福しながらも寂しそうなのが印象的だった。
二人とも良い娘なのは分かってるから、後は切っ掛けなのかな?
ちゃんと全員娶る心づもりは出来た。
シャルのお陰で自信も付いた。
後は二人の心次第。‥‥いや、俺の心次第かな?
さて、海産物の交易は非常に有用なのだが、海産物自体が希少である。
何故か?人魚が居るから漁が難しいとされていると言う事だ。
だから、一体誰と交易するのか?
(つーか、皆そこに気付いてなかったの?)
相手はその人魚さんだと伝えたら、物凄いビックリしていた!
遠くからしか見たことが無く、引きずり込まれて食われてしまうと言うのが一般的な人魚のイメージだそうだ。
まぁ、男の場合はあながち間違いでもないか?
出会うと海に引きずり込まれて食われてしまう。(性的に?)
様々な悪い噂があるそうだ。
実際の人魚さん達はそんな事も無く、気の良い方々でした。
繁殖期には人間の男と恋をして、身体を合わせ、そして、受精を確認してから海に帰るんだそうだ。
捨てられて逆恨みした人間の男が、良からぬ噂を流して回ったと。
そこから人魚さん達は繁殖が難しくなったが、そこは人間の男は馬鹿なので、簡単に引っかかると。
ただ、人魚とばれると捕まって売られたり、性的に暴行されて殺されたりするようになったので、生殖活動も命懸けなんだそうだ。
俺は嫁が居るので、繁殖は助けられないと言ったら全員で残念がられた。
つーか、この人数相手にハッスルしたら、腎虚で死んでしまうわ!
人魚さんとの交易の内容には、お年頃の(やりたい盛りの)男の子という項目もある。‥‥‥日本だったら、そんな輩は掃いて捨てるほど居たのにね。
閑話休題
朝礼終わって、人魚さんの話も良いが、エルフの里にも行かないといけない。
本来、こちらの交易の方が先である。
エルフたちとの交易品を人魚さん達に流すのも良いかも知れない。
これは、皆と相談しよう!そうしましょ!
此方が一番の本題!
サラを嫁に貰った。
シャルを嫁に貰った。
それをエルフの里に報告に行く。
そして、ご両親に挨拶をする。
メンバーの選定をする。
俺、トゥミ、サラ、シャル。 これは確定。
ボス、ワフワン、ジートゥ、ジーフォ。 これも確定。
ここで問題! 魔狼のシャマルが行きたがった!
ただ、魔狼とエルフは当然の事だが、交流は無い。
こないだの牙猿が来た事、それ事態がパニック案件である。
そこへ更に魔狼?・・・騒ぎにならない訳は無い。
そもそも魔狼なんて、伝説に近いような種族で、牙猿や角熊並みに恐れられる存在なんだが、遭遇した人間やエルフなんてほとんど居ないそうだ。
何故か?出会ったら終了だからである。
牙猿は移動する種族で、移動途中の目撃情報や、通り道で被害に有った村の極稀な生き残りの証言が有ったりする。
角熊は単独なので、仲間が食われている間に逃げ出せた幸運な奴が居るので、恐ろしさは伝わっている。
だが魔狼は、話ばっかり先行して草原狼のデカいのと見間違えたんだろうと一蹴されたりするので、本当に魔狼なんて存在するのか?と言う話である。
そこへ、モノホンの魔狼を連れてエルフの里に行く?
牙猿の護衛を付けて?
全員、降伏してくれるかもね?って、シャルさん、楽しんでるでしょ?
トゥミとサラもニヤニヤしている。
う~~ん。どうするか?
瞳を潤ませて見上げて来る10歳くらいのケモミミ美少女‥‥抗える訳が無い!
あっさり陥落した俺は、アルファと魔狼もう3頭、護衛を付けて連れて行くことにした。
今さら、牙猿に魔狼が増えた所で、パニック案件に変わりは無い。
俺の村の住人なんだから、こそこそする必要は無いだろう。
よその村に行くんだから、ちょっとは気を遣うけどね。
そこで、提案!
乗っけて行って貰うんだが、エルフの里に入るときの話をする。
シャマルは人型で、アルファに乗って行くのは決定。
俺らはボス達に乗って行く。
里に入るときは、俺らはアルファ達に乗って入る。
ボス達は、横で護衛に付く。
その時、シャマルはワフワンに背負って貰う。
「主、何故交代して、乗って入るんですか?前回、我等は外で待ってました。不測の事態で中に入りましたが。」
ボスが質問してくる。
「ボス君、良い質問だね!はい、黒糖を上げよう。」
「おぉ。ありがとうございます。主。」
ボスは一瞬喜んだが、直ぐにワフワンの視線に気づいて、黒糖を渡していた。
心の中で泣いている!その感じ分かるぞ!ボス!今度は隠れてあげような!
前回は、確かに不測の事態・・・クーデター起こした反乱軍たちは今回は行かない。グッチを始め、全員が里帰りを拒んだ。
裁縫留学してるエルフ娘3人は、それどころじゃ無いと!まだ、始めて1ヶ月じゃ全然モノにならないと。
う~~ん。そっとして置くのが正解かな。
その不足
今回は、牙猿や魔狼との仲良しアピールをしてみようかな?
僕ら、こんなに仲良しなんだよ!アハハハ♪って奴である。
サラから、それは頭のおかしい奴だと言われました。
ま、まぁ、そんな趣旨で今回の里帰りをします!
無理やり纏めた。
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