私たちの資料(遊び道具)になりなさい

「ポーズ!ルーク!今日はあなたたちに資料になってもらいます!!」

突然アカネに呼び出された。うすうす勘づいてはいたが、やっぱり……やっぱりなのか……

「はぁ……何をすればいいんですか?」

ルークさんが珍しく呆れている……

「えっちして!!」


「……………は???」

思わず声を揃えて言ってしまった。は???

「素直に言い過ぎじゃないですか……?」

「ほんとだよ……アカネもバルドに負けないぐらいのバカだよね」

「ほんとよね、もうちょっとなんか美しい言い方はできないわけ?」

「なんでエルサが敵みたいになってんの!!!」

ふふ、悪い悪い。と言って、二人が謎に和解(?)をしたようだ。


「さて……二人には今からセックスをしてもらいます!!」

「私と変わらないじゃない!!」

「全然違うわよ。敬語で言ってるもの」

「まあまあケンカはやめてください」

こんな状況でも優しくいられるルークさんを俺は心底尊敬する。


「セッッ………はしません!」

「そうだぞ、しないぞ」

「はぁっっ!!?!?な、ななななんで」

二人は揃って取り乱している。おもしろ。


「いい猫のたまり場知ってます」

「ルーク……あなたの恥ずかしい秘密、ムクロに言っちゃうわよぉ?」


「ッッッ!!!猫……」

「なんで私だけ脅しなんですか……」

「喜ぶことが思いつかなかった」

あんまりです……、と言うルークを横目に、俺はとてもとても迷っている。


「あっ、そういやこの間猫ちゃん形のかわいいクッキー買ったんだけど食べ」

「食べる!!!」

そう言ってアカネからクッキーを奪い取り、即座に完食。

そういやなんでこんなの持ってたんだ……?

「アカネ、あれ何が入ってんの?」

「マタタビってやつ?媚薬的なあれよ」

「君たち確信犯だな?」

「「てへ♡」」


「アカネ……媚薬って………」

体が熱い……それになんか、お腹のとこがじんじんする………

「ほらほらルーク」

「助けてあげないと……よね?」

「はぁ……ポーズのためですからね」



「どうしたら元に戻るんですか?」

「えっとね……」

アカネが何やら説明書らしきものを広げる。

「『精液を体内に入れると元に戻ります』……だって」

「ほらほらはやくしなさいよ貴方も男でしょう?腹括ってはよえっちしろ」

「……勘弁してくださいよ……」


「るーく、さ……くるし……はやく、せーえきください……」

あのクッキーを食べてから、おしりの穴がキュンキュンして、はやく欲しいと思ってしまう。

「そ、その前に、準備しないとですからね。……ですよね?」

「はいローション」

準備が良すぎることにはもはや何も感じず、人助けの気持ちだけでポーズの治療――性処理をするルーク。


(え……これ何してるんだっけ?人命救助かなんかだっけ?)

アカネとエルサも、あまりの必死さに本来の目的を忘れそうになってしまう。


「るーくさん……っ、はやく、はやくおちんちんおしりにくださいぃ……も、やだ、こわいよ……」

「まずはほぐさなきゃだからね、もう少し頑張ってください」

(これだよ!!これが欲しかったんだよありがとうマタタビクッキー!!)

アカネとエルサが写真を撮っているが、そんなことは全く気にならなかった。ただただ性欲に操られていた。



「結構ほぐれてきたんじゃないですか……?指四本入るようになりましたし」

「いや、まさかそんなに入念にやるとはね」

「ほらほらルーク、さっさと挿れてやんないと。ポーズがそろそろおかしくなっちゃうよ」


「う……っ、ぐすっ……もうやだぁ……!はやくください……っ、おかしくなる……うぇ……」

ルークがずっと優しく解していたために、ポーズの穴はとろとろに溶けているが、一度もイけておらず、無意識に鬼畜攻めをしてしまっていたルークであった。


「あっっ……!す、すまないポーズ。痛い思いをさせたくなくてですね……」

「優しさが逆に……というアレなアレですね」

「えぇ、アレなアレですよアレは」

「実況しないでください。余計に恥ずかしいので……」


うるせぇ!はよしろ!というヤジに嫌気がさすが、確かにはやくしてやらなければならない。

「すまなかったね、ポーズ。今楽にしてあげますから」

そう言いゆっくりと、優しく挿れるルーク。

……をひっくり返し、ポーズが上に跨った状態に。

「ぽ、ポーズ……?ッッッあっ、ひ……!!?」

「あ゛〜〜〜きもちい、あんっあっ、あ」

今までお預けされていた反動か、腰が無意識に激しく動く。

「ちょ、ポーズ、んんっっ!だめですっっ!」

あまりの真剣さに、アカネらも思わず唾を飲み瞬きせずに二人の行為に夢中になってしまう。


「ほんとに、だめでっっ……!ッッッ!!」

「んぁっっ!!?……早漏なんですね」

「は、ポーズが、激しく動くから……はぁ……っ……は……」

普段は見せない余裕のないルークを、かわいいと思ってしまった。


「……あ、体熱いの治りました」

「そ、そんなあっさりした感じなんだね……」

「おぉ!よかったよかった!」(棒)

「いや〜変なもの食べさせちゃってごめんねポーズ」(棒)


「あ、そういや……」



「ポーズまだイってないよね?メスイキとか乳首イキとかさせたいな〜って思ってたの!ショタとしていい資料になりそうだわ!♡」

「ねぇルーク、うしろに興味ない?男の子開発してみたいのよね〜!背も高くて大人な男って感じ、次の同人誌のネタになりそうね……」



「「ルーポズの次はモブポズ・モブルクよ!!!」」













「「ハッッ……!!!」」

顔を見合わせるポーズとルーク。その横には……アカネとエルサがすやすやと気持ちよさそうに眠っていた。


「夢でも苦しい思いさせやがってよォこのクソ同人女どもが!!!」

そう叫び俺は二人の顔面に拳をお見舞した。




後日談:

アカネ「全然痛くなかったけど声で目覚めた」

エルサ「もっと痛い目に合わせちゃおうかしら♡」

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