第3話 小さな森の魔女


「方向ぐらい言っておけー!」

 透子の心からの叫びは、木々の間に吸い込まれ、消えていった。

 前後左右見渡す限り、透子の視界に飛び込んでくるのは、木々と落ち葉と雑草からなる草むらである。

 建物から逃げ出すのは当たり前だったし、内側から外にまで炎が飛び出してきたからさらに遠くまで逃げるというまではよかった。しかし逃げ出す時に選んだ道は大間違いだった。舗装はされていないがしっかりした道を選んで逃げているはずが、気が付けば獣道のような細い道に迷い込んでしまっていた。急いでいたし、そもそも道具がないから目印も付けられていない。自分が踏んできた道らしきものも、もはや風によって吹き散らされている。

 大きな木の幹に背を預け、透子は力なく地面にへたり込んだ。気力、体力ともに限界に近かった。

 木漏れ日は赤っぽい光から徐々に光量を減らしている。具体的な時間はさっぱりわからないけれど、夕暮れが近いことはわかる。もう少しすれば、まともな視界も効かなくなるだろう。

「おなか、すいた」

 うつろな声で透子はつぶやいた。自分の声でも出しておかないと、それだけで不安でどうにかなってしまいそうだった。

 実際にお腹も空いていた。そして、冬に移り変わりゆく乾燥した大気は、喉を乾かせている。何か使えるものはないかと制服のポケットを叩いてみる。財布とスマートフォンがあった。近くに売店はないし、携帯は圏外だった。

(もうやだ)

 二日続けて超常現象に見舞われた末が何処とも知れない森の中で迷子。この現実に透子は泣きたくなってきていた。おまけに、投擲してしまった靴を履いていた右足は、荒れた道、ひいては地面をそのまま走ったことでボロボロになっていた。足の裏は傷だらけで、風がひどくしみるし、小さな切り傷が足全体、肌が露出しているところに走っていた。

(ここでこのまま死んじゃうのかな)

 精神的に追い詰められていることから、そんな未来予測まで浮かんでしまった。

(いや、まだ動ける……もう少し休んだら、もうちょっと動いてみよう……大丈夫、警察が捜しに来てくれるはず……)

 かすかな希望を持ちながら、十分ほど携帯の写真を見て心と身体を休めると、透子はゆっくり立ち上がり、右足をかばいながら少しでも道のように見える木の間を歩き始めた。

 そこから数歩も歩かないうちに、唐突に家が現れた。

「え?」

 思わず声が出た。さっき透子が休んでいた場所から、十メートルも離れていない。いくら森の中だからといっても、見渡したときに家があるぐらいはすぐにわかるはずだった。

 現れた家は、最近の日本家屋でも、古風な一軒家でもなかった。ヨーロッパで見られる、カントリーハウスのような外観だった。乳白色の木材をそのまま使っている壁に、赤のタイルで葺かれた屋根という、森にあっては目立つ装いである。

 不審な現れ方をした家だった。

 しかし、透子にそんなことを考える余裕はなかった。家があったことで気分が浮ついてきていた。窓から明かりが漏れていることも安心材料だった。それが何であれ、この家には人がいる。それは遭難しかけた透子にとって何よりの希望だった。

「ごめんくださーい」

 そういって透子は扉をノックした。そのまま、扉の前で開くのを待つ。

 すぐには扉は開かなかった。防音がしっかりしているのか、はたまた実は無人なのか、家の中から人の気配を感じることはできない。

「ごめんくださーい!」

 インターフォンが無かったので、透子はもう一度扉をノックして呼びかけた。

 瞬間、激しく扉が開いた。

 と同時に、何かが思いっきり透子に向けかって当たってきた。

「はうっ!」

 形の見えないそれに衝突され、透子は腹からくの字に折れ曲がり、そしてその何かに押し倒された。

 透子にぶつかってきたのは、黒い大型犬だった。透子を引き倒すと、実に鮮やかな動作でその腹の上に乗っかった。格闘技で言うマウントポジションだった。

 透子は引き出せるだけの力を使って無茶苦茶に暴れるが、プロの格闘家のごとく黒犬は巧みに体重を乗せて透子を下に捕らえ続けた。

 黒犬は動きを鈍らせた透子を見て、その目をらんらんと輝かせた。大きく口を開け、かちりと歯を鳴らせて透子を威嚇している。

(食われる!)

 そう思った透子は最後の抵抗とばかりに腕を振って黒犬の頭を叩こうとしたが、それは見切られたように犬にかわされている。

「うう、ううー! うー!」

 透子は涙目になって腕を振りながら抵抗しつづける。

「待て!」

 すると唐突に女の子の声がした。その声とともに、黒犬は威嚇をぴったりと止めた。

「はえ?」

 涙目で状況が理解できない透子の前、黒犬の頭の向こう側に、一人の少女が立っていた。

ショートボブの髪型に、何故か肩から足元まで隠れるような大きなローブを羽織っていた。背丈は透子より一回り小さいぐらいだろうか。

「……白野さん?」

「はい、はい!」

 少女の呼びかけに、透子は必死になって答えた。なにしろまだ腹の上に黒犬が乗っかっている。

「なんでこんなところにいるの?」

「それは私が知りたい! あとこの子どかして!」

「うーん、どうしようかなー」

「お願いします! なんでもするから!」

 面白そうに言った少女に対して、透子は必死の懇願をした。少女は口元に手を当てると、安心させるような優しい声で言った。

「別になにもする必要はないよ。放せ」

 放せ、の言葉とともに、黒犬は透子のお腹の上から離れた。ほっとして、肩で息をしながら透子は上半身を起こした。

「ごめんね、白野さん。最近なにかと物騒だから、ちょっと過剰にこの子を反応させちゃった」

「浅木さん」

 浅木智美。

 透子と隣の席のクラスメイトだった。かなり小柄で、教室内では教科書や図書館から借りてきたであろう分厚い本を片手にノートを書き留めている姿をよく見られている。透子ほどではないけれど、おとなしめで目立たないはずの女の子だった。

 智美は手を透子に差し出した。その手を取り、透子は立ち上がろうとする。ついでに今の気持ちが言葉になった。

「超怖かった……」

「ごめんごめん。 お詫びに、ちょっと家の中で休んで行ってよ。お茶ぐらいは出すよ」

「あ、それは凄く欲しい……。あと、ちょっと食べられるもの、ある?」

「コンビニのお菓子ぐらいならあるよ」

「頂いていいかな」

「怖い思いさせちゃったしね。いいよ」

「ありがとう」

 そういって智美の手を取って立ち上がった。そして立ち上がるときにうっかり右足に力を入れてしまった

「あだだだだだだ!」

 左足一本になり、右足を押さえながら透子はぴょこぴょこその場を飛び跳ねた。

「……大丈夫?」

「……救急箱と靴、貸してくれるかな」

 涙目で透子は智美に聞いた。



 十数分後。

 透子と智美はテーブルで向かい合っていた。卓上には市販品のクッキーが入った皿と、二つのコーヒーが入ったカップがあった。

 森の中を彷徨ったために派手に傷ついていた透子の右足には、傷口を消毒した上で包帯が巻かれていた。そのおかげで右足の痛みも大分引いてきていた。

「大丈夫?」

「うん、大丈夫。本当、ありがとう、浅木さん」

 智美に礼を述べると、透子はクッキーを一枚口に入れた。空腹の透子には、その小さなクッキー一枚がとてもおいしく感じられた。カップのコーヒーは温くなく、かといって舌を焼くような熱さでもない、体を温めるのに丁度いい温度だった。カップの半分までコーヒーを飲み、ふう、とひとつ息を吐いた。

「美味しい」

「それはどうも」

 智美は軽く微笑んで透子に答えた。

「浅木さん、こんなところに住んでいたんだ。なんかお洒落」

 改めて家の中を見回して透子は言った。カントリーハウス風の外観と同じように、家の中も洋風の落ち着いた意匠だった。一本の柱が家の中央を支えていて、キッチンカウンターが一面に、入口以外の他二面には本棚が整然と配置されていた。本棚に置かれている本は、いずれもしっかりとした装丁で、年代を感じさせる姿をしていた。

「いつも住んでいるわけじゃないけど」

「え、じゃあここって別荘みたいなものなの? もしかして、浅木さんお金持ち?」

「お金持ちかどうかはわからないけど、生活には苦労していないから、やっぱお金持ちかもね」

 頬杖をつきながら智美が言った。

「いいなあ」

 透子はカップに残っていたコーヒーを少しづつ味わいながら、感嘆の声を上げる。そして思い出したように自分の聞きたいことを聞いた。

「ところで、ここってどの辺なの? 家が近いといいんだけど」

「ここ? 学校の裏の森だけど?」

「え?」

こともなげな智美の答えに、透子は間の抜けた声で返事してしまった。

「学校の裏」

「え、冗談でしょ。あそこ、こんなに広い森だったっけ?」

 そんなはずはなかった。確かに学校の裏手に森はある。しかし、学校の外周を回るマラソンの授業で、そこにある森を走るが、外周を半周するのに十分程度しかかからない程度の広さしかないはずだった。山側に行けばもう少し広くなるが、山側とその森は林道などで遮られている。

 透子がそうしたように、一時間も二時間も彷徨えるようなスペースなどないはずだった。

「そう、そんなに広い森であるはずがないよね」

 微笑みながら智美が言った。その微笑みに、急に底知れぬ何かがある気がして、透子は真顔で智美を見返した。

「この森には魔法がかかっているの。小さな森だから人は気にも留めない。子供が遊んでもすぐに外に返してあげる。でもここに何かを求める人間は、それを求めてこの小さな森を彷徨い続けなければならない。そんな、小さな迷宮なの、この森は」

 楽しそうに、歌うように智美は言った。

「そしてあたしは、この小さな森の魔女」

「魔女!?」

「そう。魔女。この小さな森の迷宮で、世界の真理を探究する魔女」

 透子の驚きの声に事も無げに答えると、智美が指先でテーブルを軽く叩いた。とん、という音とともに、電灯がすっと消えた。

 すっかり暗くなった窓の外から、がさがさと木擦れの音がしてくる。透子にはそれが、唸り声を上げ威嚇する獣のように聞こえた。

 お洒落な内装は、暗闇に紛れる事で、一瞬でいびつな世界を演出する小道具に変わった。

「あたしからも聞きたいことがあるんだ。白野さん」

 いつの間にか、テーブルの上にはロウソクの燭台が置かれていた。智美がマッチでロウソクに火をつけると、呼応するかのように壁に明かりが灯った。それは全部、ロウソクの燭台だった。

 微笑みを崩さず、智美はテーブルに身を乗り出しながら透子に聞いた。

「どうやってここまで来れたの? あんまりにも身体がヤバそうだったからさっきは聞けなかったけど、クッキーもコーヒーもちゃんととれているから、もう大丈夫だよね?」

「は、はい」

 嘘は許さないし、もし嘘を吐いたら何か恐ろしい事をされる。微笑みの裏で彼女がそう言っているように思えて、透子は緊張した返答をした。

「えっと……」

 そしてすぐに言葉に詰まってしまった。

(どこから話せばいいんだろう? そもそも、どうやってここまで来たって、それは私が知りたい。でも、それを言っていいのかな……)

 腕組みをしながら透子がそう考えていると、急に犬の遠吠えが聞こえた。びくりと身体を震わせた透子に向かって、笑顔で知美が言った。

「話しやすくなるように、スフレにさっきみたいに遊んでもらう? あ、そういえばスフレって名前は言ってなかったっけ。あの子はとても頭がいいのよ」

 にこにこ笑いながらの言葉に、さっきのしかかられた恐怖が蘇る。取り乱しながら透子は答えた。

「言います言います! 今日あったこと全部言います!」

「よろしい」

 智美は満足げにそう言った。

(理不尽だ)

 内心そう思いながら、透子はぽつぽつ話し始めた。

「まずね、今日、さらわれたんだ」

「へえ?」

「気が付いたらどっかの建物、たぶんなんかの倉庫で天井から吊るされた。そこを赤井くんが助けに来てくれたんだけど、私をさらった男とバトル始めちゃって。その途中で逃げろって言われて逃げたら、気が付いたらここに着いた」

「へー、ディティールが適当だけど、まあいいかな?」

 話を聞き終わった智美の言葉から、透子はちょっとほっとした。そうしてひと息ついたのを見計らったように、智美は悪戯っぽく透子に聞いた。

「迷いの森って、そんな適当で突破できると思う?」

「さ、さあ? 私は魔法とか専門外ですし?」

 不安そうな声で答えた透子に柔らかな笑みを向けると、智美は外に向かって呼びかけた。

「スフレー」

「やめてやめてやめて! 本当なの、本当なの!」

 透子は涙目になりながら両掌を智美に向けてぶんぶんと振り回す拒絶のゼスチャーをした。その透子の様をじっと智美は見つめていた。ロウソクの炎だけがゆらゆらと揺れ、たっぷり一分間、ふたりはお互いを見合っていた。

「じゃあ、その経緯を信じるよ。さすがに森を突破できる魔女がここまで怯えないだろうし、使い魔の気配もないしね」

 その言葉に、透子ははああ、と大きく息を吐いた。助かった。表情がそう言っていた。

 智美はテーブルをもう一度、とん、と軽く叩いた。今度はロウソクの炎が消え、電灯が点った。透子はその、まさしく魔法のような所業に感嘆していた。

「すごい……」

「こんなのは小技にすぎないけどね。でも、こういう小技を見せ合って魔女はお互いの実力を測ったりする」

 テーブル上の燭台を退けながら、智美は言った。

「だから、実は白野さんが魔女ではないのはすぐにわかったし、多分操られてないのもわかってたんだけど」

「だけど?」

「怯えてくれた白野さんがとてもかわいいから、ついいじめてしまいました」

「ひどい」

 飛び出た単語があまりにもひどかったので、そのままの言葉が口から出てしまった。小声の小言で透子は内心を口に出した。

「学校ではあんなにおとなしいのに……」

「人は見かけによらないものだよ、白野さん」

「……サディスト」

 その小言はきっちり智美に聞こえていた。智美は人を呼ぶように片手を口に近づけた。

「ごめんなさいもう怖い思いはしたくないですやめてください」

 透子はその動作をされるだけで全面降伏状態だった。


 その後、透子は智美から先ほどあった出来事の詳細を聞かれた。細かいことでも覚えていることは詳細に答えた。特に、森の中を走って逃げたことについて。それらを聞き終わった智美は、少し考え込んだ。

「ひょっとすると三条台から降りてきたのかな? そのへんは昔、林業やってたからその倉庫かも」

「そうなんだ」

「あたしが生まれた頃にはもう休業していたんだってさ」

「へえー、面白いことを知ってるね」

「一応、この辺りの地権者ってことになってるからね。昔から。だから地域史はそれなり」

 そこで言葉を切ると、智美は話題を別のものに切り替えた。

「うーん、そっちからは道自体が繋がっていなかったはずだからなあ。そのせいで結界の繋ぎが甘かったか? そっちのほうにも仕掛けを作っとかないと」

「仕掛けが必要なの? 魔法って? こう、もっと、簡単なんじゃないの? この森に入ったら抜けられないって言ってしまえばそんな迷いの森になるんじゃ」

「そんな簡単なもんじゃないよ」

 智美が苦笑しながら透子の言葉を否定した。

「実際のところ、今あたしが使っているのは魔術だね。電気を消したりロウソクに火を点したのも、見えない、科学的じゃない仕掛けをいくつか準備しているからできるんだ」

 どこか遠くに向かって話しかけているような口調だった。自分が見たこともない光景への憧れを語るようであった。

「思えばそうなるという本当の魔法は、ずっと昔にみんな使えなくなって久しい。だからみんなが魔法の模倣を始めた。そのためには仕掛けが必要だった。仕掛けが必要だから魔法は使えなくなったけど、あたしたちが魔術を使えることが、魔法がかつて実在したっていう頼りない証拠。だから、あたしたちは魔法を目指して魔術を使い続けてる」

 そこまで言って、智美はカップに手を伸ばし、コーヒーを一口飲んだ。目を瞑り、ゆっくりとカップを下ろす。透子には、それが、自分の言葉を自分に言い聞かせているように見えた。

 少しの間、沈黙があった。

 その沈黙を破ったのは透子だった。

「意外だなあ」

「ん?」

「浅木さんって、結構、おしゃべりだったんだね。学校だと、すごくおとなしいから」

「合わない話題に無理に入っても、疲れるだけでしょう?」

 さらりと智美は返した。

「あたしは、人と違う世界を見続けてしまったから、もう、普通の世界には戻れないかもしれない。だから、ちょっとみんなが羨ましかったりするんだ。もっと、普通でいられたら楽しかったかも、ってね」

 どことなく寂しそうな微笑を浮かべながら智美は言った。

「普通かあ」

(さて、普通ってなんだろう)

 ふと、そんな疑問が透子の頭に浮かんできた。

 自分は普通なのかと言われると、昨日今日の超常現象を体験した自分は普通なのだろうか? 

(そういや桜川さんや赤井くんのこと、まだ言ってない)

 特に、敬介はそう言った準備なくそういう能力を使っていた気がした。もしかするとあの指貫グローブが仕掛けの可能性もあるが。

 ひょっとしたら重要な情報かもしれない。そう思った透子は数時間前に見た倉庫内での戦闘を話そうとした。

 そして、上半身がテーブルに崩れ落ちた。

「あれ?」

 立ち上がろうとすると、今度は背もたれに向かって思いっきり体が引かれた。思ったような体の動きが出来ていない。

 急に、視点が合わなくなった。眼鏡のない状態のように透子の視界はぼやけ、二重になり、そこにいるはずの智美も認識できなくなる。

「ああ、ようやく効いてきた。やっぱ悪影響少ないのはこのくらいかかっちゃうか」

「な、何を……言ってるの……」

「偶然で来られたとしても、やっぱ正確な場所を捕捉されるのは困るんだ。だから、記憶をちょこっといじっちゃおうかと」

「な、て、そんなこと……できるの……?」

「それだから準備が必要って言ったでしょう? お茶会を開いたのは、魔法のお薬が効くのに必要な時間だったからだよ」

 智美は席から立ち上がり、透子のそばまで寄ってきた。何か行動を起こそうとしても、透子の体はまったく動かなかった。

「いいことひとつ教えてあげる。魔女の言うことなんか信じちゃいけない」

 人差し指で透子のおでこを軽くつつきながら智美は言った。

 透子は焦点が合っていない目で天井を見上げている。背もたれに完全に寄りかかり、今にも崩れ落ちそうだった。

「そういや赤井くんのこと詳しく聞くの忘れたなあ。まあいいか」

 虚ろになっていく意識の中で、透子が最後に認識できたのはその言葉だった。


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