第7話取り調べと能力判定

「では、色々聞きますが、良いですね」


 境界線本部の大広間にて、ライム兄妹とバータナ兄妹がカノン隊長とバルバ大佐、カリア少佐と共に取り調べが、始まっていた


「うーんと、バータナ兄妹、なんで、あの日森にいたの?」

 カノン隊長が、主になり四人に質問を開始する


「さあねー」

 意地悪く、答えないクリル

 だが、特に気にすることなく、相手にすらしない大人達

「おいっ!」

 無視され、ちょっと恥ずかしいクリル

 余計に叫び、更に無視されている


「次ー。ライム兄妹。何で森の中にいたの?」

 バータナ兄妹を後にして、取り調べを進めるカノン隊長

 その側で、ギャアギャア騒ぐクリル

ライム兄妹も、気にせずカノン隊長との会話を進めていく


「父を探して」

 主にノエルが、答えていく

「行く当てはあったの?」

 カリアが、聞いて

「いえ、特に……」

 ノエルが答える

「ふむ、中々物騒な事するねー」

 ノエルの返答に、ふふっと笑うカノン

「じゃあ、家を聞いてもいい?」

「……はい」



 その後もあれやこれやと、聞き取り続け数時間



 馴れない取り調べに、ぐったりの四人

特に、クリルは、ギャアギャアうるさく答えていたので、みんなより疲れている様子

 そんな四人に対し、大人三人はまだ、少し余裕そう

 ノエル達の疲れた様子をみたカノン隊長が、終わりの合図をつげる

「お疲れさま。今日も、ここに泊まりなさい。どうせ、行く宛もないだろう?」

 カノンの言葉に反応したのはリエル

「いいの?」

 不安そうに、聞くリエルに微笑むカノン

「いいよ。おやつでも食べて、遊ぶといい」


 おやつと遊びの言葉にウキウキになるリエルとメイナ

「やった!メイナ一緒に遊ぼう。あっ、カリアさんも、一緒に!」

「そうだね!」

 キャッキャと笑顔の女子二人

呼ばれたカリア少佐も笑顔になって二人を見守る


「女子は仲良くなったみたいですねぇ」

 バルバ大佐が感慨深そうに、呟く

「こっちも、仲が良いぞっ!」

 クリルが、ノエルの肩に腕を回し、仲良しアピールをするが、ノエルは少し気まずそう

 取り調べの終わりが見えてきて微笑ましくなった大広間

だが、カノン隊長が、ニコニコ笑顔で話しだす


「で、泊まる前にもう一仕事お願いしますよ?」


 カノン隊長の言葉に、とても嫌そうな顔をする四人


「みんなの魔力、体力、知力を調べさせてもらいますよ」

 取り調べの内容をまとめながら、話すカノンに、嫌そうな四人


「ここは、そういう場所でもありますから」

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