第7話どうしてここに?
再び、ハルが死んだ世界
泣いていたミクも教室に入り、席に座っている
教室は暗い雰囲気で、授業が始まろうとしていた
「スカイさん、遅刻ですよ」
ベルナ先生の声もどことなく暗い
静かな教室にスカイが席に座る音が響く
ハルの席は空いている
「本当に亡くなったのか?元から居なかったのか?」
授業が終わり、次の授業の為席をたち始める
ミクやルイも、授業の準備を始めている
「ミク、次の授業って……」
スカイの問いかけに答えず、準備を進めるミク
一通り準備を終えると、ため息をついたあと、後ろにいるスカイの方に向きを変えた
その表情は、寂しそうな顔をしている
「実戦だよ……」
「えっ?」
「本当にはしない。いつものバーチャルな方に変わったから……」
ミクはじっとスカイを見る
「スカイ、なんか変わった。どうしたの?」
「ミクだってそうじゃないか」
「……どうして、そういられるの?」
ミクの声が少しずつ、震えていく
「スカイは酷い!」
「どうして、ずっと笑っていたの?どうして悲しくないの?」
「どうしてって……」
スカイの言葉に、ミクはスカイの机に乗り、スカイの服を掴む
ミクの目からは涙が流れている
「ハルは、死んだんだ!私達を庇って!」
「それなのに……なんで」
ミクの言葉に更に静かになる教室
「もう、二人共やめろ、行くぞ」
二人のそばで、話を聞いたいたルイが、止めに入る
ルイの言葉に、少し我に変えるミク
「私、どうしてここに来たんだろう」
そう言うと、ミクはバタバタと音をならし教室を出ていく
後を追うように、ルイも教室を後にする
スカイはその姿を呆然と、見届けている
「どうして……」
「そうだ、僕もどうしてここに来たんだっけ?」
パラレルワールドの、僕と僕 シャオえる @xiaol
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。パラレルワールドの、僕と僕の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます