第3話あなたを知っている
不思議な事があった次の日の朝
またスカイは、外をボーッと眺めている
「なースカイ」
同じクラスの男子が話しかけてきた
「ん?」
ボーッとに答えるスカイ
そんなスカイをよそにテンション高めに話しかける
「今日、うちに転校生来るみたいだぜ!」
「えー!珍しいねぇ」
ミクが、テンション高めに二人の話に割り込んできた
「なっ、しかも女子だって!」
「おおー、うちのクラスだよね?」
「ああ、どんな子かなぁ?魔力超強かったらどーする?」
ガラガラと扉が開き、ベルナ先生が入ってきた
「席ついてー。朝礼始めるぞー」
先生の声に、クラスの生徒がバタバタと席につく
「…の前に、もう噂になってる転校生を呼びます。どうぞ入ってー」
教室の扉が開き、黒髪の長髪で、小顔の長身の女の子が入ってきた
「失礼します…」
「うわっ」
「可愛い」
「可愛い…てか美人じゃね?」
女の子の登場にざわつく教室
「はい、この子はハル・ミライさんです。今日からこのクラスの一員なので、皆さん仲良くね!」
ハルと呼ばれる女の子
一礼をして、あいさつをすると、長い髪がさらさらと流れる
「ハル・ミライです。よろしく…」
「席はそうね……あっちね。奥の席」
ベルナ先生は、スカイの左斜め後ろの空いている席を指差す
ハルは、席を確認すると、スタスタと席へ向かう
そして、スカイの横に着くと立ち止まり、静かに話す
「見つけた。迷い人……」
「えっ?」
また時が止まったように、みんな動きが止まっている
「えっ?なに?また……」
またパニックになるスカイ
この瞬間、動いているのはハルとスカイだけである
「ひさしぶり…」
ハルがスカイの方を向き語り始める
「ひさしぶり?」
スカイの言葉にハルは頷く
「そう、ひさしぶり。私はあなたを知っている」
「けど、お互い一度も会ったことも、名前も知らない」
「何を言ってる?」
スカイがハルに話しかけた瞬間
「スカイ、どうした?」
ベルナ先生の声が聞こえる
「えっ?あっ…」
ハルのそばで、スカイが一人だけ席を立っている
ハルはスカイを見ずに、スタスタと自分の席へ向かう
「可愛いからって、すぐ仲良くなろうとしてるの?」
ベルナ先生の言葉に、クスクスと笑い声が聞こえてくる
「い、いえ…」
「はいはい、さっさと席についてー」
パンパンと手を叩き、注目を集めるベルナ先生
スカイは、また不機嫌に外を見始め、ポツリと呟く
「なんか、変なの…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます