こんばんはー！Twitterでお世話になっております文遠です╰(*´︶`*)╯
毎日甘い香りの物語を楽しみながら過ごさせていただきましたが、本日完読しましたので感想をば！（溶けかけのキャラメルみたいに暑苦しいですがご容赦を…

とにかくお菓子お菓子、お菓子！で、国や人物名までもがお菓子一色！けれどそれが当たり前になってくるのが不思議でした(o^^o)
異世界に行ったものの、王国のお洒落な菓子店なんかに勤めて素敵な恋でもしちゃうんだろうなあと甘い予想を立てていたら、まさかの森暮らしのサバイバルパティシエに、彼らを権力として利用する貴族ですって…!?と意外なスパイスが効かされていて驚きました。街の血眼なパティシエたちも優雅さとはかけ離れていて、この世界における争いの熾烈さをひしひしと感じさせて頂きました。

想いを込めて作らなければ味がしない、というのも大胆でかつ斬新な設定ですよね！シアンハニーやクラムショコラの設定もきちんと現実世界と異世界を繋げるために機能を果たしていますし、オーブンから吹き出た煙でトリップというのもなんだか可愛らしくて好きです。異世界での苦労が実を結びながらも最終話ではきちんと帰っていく詩杏ちゃん、少し切なくも成長が見えて良きですね…！和菓子の名前、不意打ちでじんわりときました＞＜

キャラクターで一番好きなのはハニーちゃん（さん）です！強気で頑張る女の子が元々好きなのですが、天才という言葉に奢らず問題点を探すところや、明志さん（アカシアハチミツなのかな）に素直に師事を乞うひたむきさが素敵でした。もちろん異国の地においても腐らず前向き、そしてちょっとのんびり屋な詩杏ちゃんも好きですが(*^ω^*)シグレくん、すごいイケメン皇帝になって詩杏ちゃんを迎えにきてくれないかしら…と、そっと綿菓子のような幻想を抱いておきます笑

甘ったるさだけではなく、菓子作りという戦い（元菓子店員なので、彼らが実際に戦いめいた作業をしているのも知っていたり…本当大変ですよね、お菓子作りって；）や、人との信頼というテーマを孕んだこの物語は、まさしくパイのように幾重にも美味しさが続いていく贅沢な読み物だと思いました！12話とは思えない冒険を果たした気持ちにさせてくれます╰(*´︶`*)╯

美味しくて心も温まる作品、本当にごちそうさまでした〜！