序盤の語りを除いて、ずっと誰かさんの視点のまま続いていくこのお話。 純真無垢な少女の糸ちゃんとその誰かさんは、それは楽しそうにたくさんのお話をします。注射の話だったり、絵本の話だったり、仲直りの話だったり。 そう。この作品、中盤まではほとんど恐怖を感じないのです。だからこそ終盤がとても恐ろしく感じるのでしょうが…… 視点の主は誰? それを考えながら読んでみてください。最後の一文に、必ずあなたはゾクリとさせられますから。