余白という概念
黒豆
第1話
この世界に最も必要なもの。それは余白である。人間とは何かに縛られ、何かに囚われ生きている。我々はこの世界の奴隷なのだ。例えどんなに喚こうが、叫ぼうがこの運命から逃れる術はない。ならば問おう幸せとはなんなのかを。我々にとっての最大の幸福とはその余白にあるのではないかと。余白があるから世界は生まれ、発展してきた。そして人間もまたその余白にこそ彩りがあるのではないか。白いキャンパスにこそ意味があるのだ。元々ある絵画をそこに置いては、なんの面白みもない。それこそ本当の奴隷だ。白いキャンパスに自分のオリジナリティを表現してこそ、初めて人間らしく生きられるのではないか。我々は常に何か求め、その余白を埋めつくしてきた。しかし、本当に必要なのはその余白なのだ。自らその余白を手放すことはないだろう。余白はいつだって我々に世界を与え、幸せをもたらしてくれるのだから。
余白という概念 黒豆 @96001202
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