第31話 金鉱の掘り方と、バトルアーティスト対策

 ゲームプログラムの読み込みが完了したら、両校のプレイヤーキャラクターたちは都市の廃墟ステージに出現した。


 実況の佐高は、会場や配信上にいる初心者に向けて、都市の廃墟ステージの仕様を語った。


『都市の廃墟は建物が多すぎるため、少々のランダム性が存在しています。ですが金鉱の位置は絶妙なので、しっかり研究したチームなら問題なく対応できるでしょう』


 都市の廃墟ステージは、ステージ全体の基本サイズこそ、その他のステージと同じ採寸だ。しかしステージ内に存在する建物の数が明らかに違った。


 崩れ落ちた雑居ビル、壁の倒壊した一軒家、屋根のなくなった商店。他にも様々な廃屋が並んでいた。しかも穴だらけの道路には、黒焦げになった車両群が塀のように連なっていた。


 つまり森林ステージの茂みなんて比較にならないほど、隠れやすいステージだ。


 だがあまりにも隠れやすいステージは、不規則性が強まってしまうため、競技ゲームとして不適格だ。


 そこで金鉱を絶妙なポイントに設置することで、競技性を保っていた。


 今度は解説の山崎が、金鉱の位置について語った。


『金鉱の位置は、各ステージの特性に合わせて調整してあります。都市の廃墟の場合は、本拠地のすぐ隣に一つだけ金鉱を置くことで、ゲーム開始直後にまとまった数の歩兵を生産できるように設計してあるわけです。つまりステージの複雑性を歩兵の数で補うわけですね』


 ゲーム開始直後に、まとまった数の歩兵が揃えば、視界管理やプレイヤーの護衛をやりやすくなる。


 まさに隠れやすさという名の不規則性を補う調整であった。


 そんな調整の施された都市の廃墟ステージで、両校の選手たちは、金鉱を掘り始めた。実況解説コンビが説明したとおり、彼らが最初に掘るのは、本拠地のすぐ隣にある金鉱だ。各チームの五人全員で一つの金鉱を掘る光景は、まるで砂糖の山に群がるアリみたいだった。


 ほんの少しでもゴールドが貯まれば、本拠地に命令を与えて、歩兵を生産していく。いくら都市の廃墟ステージといえど、ゲームの最序盤は本拠地の防衛やプレイヤーの護衛を考えなくていいため、生まれたばかりの歩兵をすべて金鉱の採掘に当てた。


 俊介は、仲間や歩兵たちと一緒に採掘作業を行いながら、バトルアーティストの感触を実戦向けに調整していた。


 バトルアーティストは、ぼろぼろの外套を身にまとった歴戦の兵士である。顔も間接もすっぽり覆い隠すタイプのパワードスーツを装着しているため、表情はわからない。パワードスーツのデザインは、どことなく鳥類っぽかった。カラスとフクロウの中間だろうか。しかし洗練されたデザインではなく、武骨な実用品だった。


 そんなミステリアスさを香水みたいにくゆらせる戦士は、外套の下に朽ちたロングソードを隠していた。今にも折れてしまいそうなほど経年劣化した武器だが、しかるべき手段で整備すれば、本来の輝きを取り戻しそうだ。


 なお経年劣化によって性能が低下しているのは、ロングソードだけではなく、パワードスーツも同様だった。度重なる戦いで重要な機能が破損しているため、本来の性能を発揮できなかった。


 だからバトルアーティストは、レベルが上がるごとに、ロングソードとパワードスーツが本来の性能を取り戻していくわけだ。


 そんな設定を反映しているため、とにかく序盤が弱い。全キャラ中最低のステータスである。HP、攻撃力、防御力、速度、すべてが最低だ。もし棒立ちでプリーストやウィッチと殴り合ったら、普通に負けるぐらい弱かった。


 だからバトルアーティストを実戦で使うなら、序盤の金鉱掘りの段階で念入りに感覚を調整したほうがいい。


 さらにいえば、自分が操作するキャラクターだけではなく、対戦相手のキャラクター構成を考慮しておく必要があった。


 俊介は、仲間たちと共通意識を持つために、敵の構成を確認した。


「小此木学園の構成は、ファイター、マジシャン、プリースト、ハンター、ウィッチ。五人編成における標準的な組み合わせです」


 ファイター、マジシャン、プリーストは、三人編成でおなじみの基本構成だ。そこに、ハンターの視界確保スキルと、ウィッチの行動阻害スキルを組み合わせることで、連携プレイが安定するわけだ。


 どんなパッチでも一定の戦果を出せるし、すべてのメタを包括する丸い構成は誰にでも扱いやすい。ゆえにメジャーリージョンの強豪チームも普通に使っていた。


 尾長は、指揮官らしく作戦を隅々まで理解しているため、小此木学園のマジシャンに注目した。


「バトルアーティストの天敵は、マジシャンだ。なぜならバトルアーティストは魔法防御がゼロで固定だ。レベルが最大になろうと、ずっとゼロのままだ。だから魔法ダメージを持ったキャラが敵にいると、それだけで対処が難しくなる」


 魔法防御ゼロならば、マジシャンの奥義〈エンシェント・ブリザード〉の効果範囲に巻き込まれたら一撃でダウンだ。


 だから俊介は、常に周囲を警戒して、マジシャンから逃げ回る必要があった。


 だがマジシャンだけを警戒していれば生き残れるわけではない。


 実は、もう一つ天敵がいた。


 対象指定スキルである。


 俊介は、ウィッチのスキルに着目した。


「ウィッチがレベル三で覚える〈魔女のおしおき〉がまずいんですよ。対象指定スキルですから、マウスでクリックした瞬間に効果が発動します。HPの低いバトルアーティストにしてみれば、毒ダメージが本当に苦しいわけです」


 対象指定スキル。一人称視点のゲーム画面で、敵キャラクターにマウスカーソルを合わせて、指定のボタンを押した瞬間、効果が発動する。


 つまり対象指定スキルは、回避するのが難しいのである。


 ただし、サムライの〈見切り〉があれば事情は変わってくる。


 指揮官である尾長が、サムライを構成に組み込んだ理由を説明した。


「〈見切り〉は、タイミングと方向さえ合っていれば、対象指定スキルですら弾ける。かつてのLM時代だと、天坂美桜くんがこの役割を担っていた。ではうちのチームでこの役割を担うのは誰かというと、未柳くんだ」


 お笑い生徒会長の未柳は、ふーっと重苦しい息を吐きだした。


「いつもは目立ちたがり屋で暴走癖のあるあたしだけど、今回ばっかりはマジで緊張してるからね……?」


 未柳の表情は、一夜漬けの受験生みたいに強張っていた。伊達眼鏡の奥から緊張と不安が零れ落ちてきそうだった。


 だから守られる立場である俊介は、未柳を励ました。


「生徒会長、練習通りやりましょう。対象指定スキルさえ弾いてくれれば、他のスキルは全部自分で避けますから」


 東源高校は、予選で敗退した重里高校を相手に、バトルアーティスト構成のスクリムを何度もこなしていた。


 俊介は、信頼と友情の大切さを痛感した。バトルアーティスト構成なんて秘密兵器をこっそり練習するには、重里高校という信頼できるパートナーが必要不可欠だったからだ。


 ちなみに重里高校のメンバーは、観客席にいた。元野球部で農家になる西岡は、仲間たちとこんな話をしていた。


「バトルアーティストが終盤まで生き残れば、東源は必ず勝つよ。あんな人間離れした動き、もはやプロ選手でも止められない」


 西岡の感想には、簡潔な要点が含まれている。


『バトルアーティストが終盤まで生き残れば』


 逆に考えれば、バトルアーティストが終盤まで生き残れなければ、東源は敗北してしまうのだ。


 それを防ぐためにも、俊介のバトルアーティストと、未柳のサムライは、コンビプレイで動くことになる。二人は、視界確保用と、護衛用の歩兵を引き連れると、自軍陣地の真っ暗闇へ繰り出した。


 俊介は、少々過剰なぐらいミニマップと音を気にした。いつもなら気楽に歩ける自軍陣地であろうとも、バトルアーティストを使っているときは命がけだった。


 敵はバトルアーティスト対策を研究しているはずだから、かなり早い時間帯でラッシュを仕掛けてバトルアーティストを倒そうとするだろう。


 だから俊介はバトルアーティストのレベルを早く上げて、残り三つのブリンクスキルを習得することで生存率を上げたい。


 だが東源高校全体で管理するゴールドは有限だ。歩兵の生産を疎かにしてはいけないし、他のキャラのレベルアップも忘れてはいけない。


 この難関を乗り切るためには、メンバー全員の細かな情報共有と、指揮官である尾長の采配がカギであった。


 ● ● ● ● ● ●


 小此木学園の暴言人物こと塩沢は、まるで魂を圧迫されるようなプレッシャーを感じていた。去年、黄泉比良坂と戦ったとき、天坂美桜から感じたものと同じだった。


 だが塩沢は、プレッシャーという感覚を信じたくなかった。肉体を使ったスポーツならともかく、ゲーム画面越しにプレッシャーなんて第六感を感じるとは思えなかったからだ。


 しかし、チームメイトたちも、似たようなことを考えていたらしい。


「なんか、怖くない?」


 薄暗い瞳の女子、新海希子は、暗い声で言った。


「さっさとバトルアーティストを倒せばいいんだ。あの構成は、バトルアーティストがいなくなったら、サムライぐらいしか火力が出ないんだからな」


 塩沢は、いくら人格に問題を抱えていても、小此木学園の入試に合格できるぐらいには優秀だ。バトルアーティスト専用の構成、またの名をF2構成の正体を読み解いていた。


 疑似的なアタッカーを一体、サポートを四枚という構成であった。


 つまりバトルアーティスト以外のキャラは、本来他の役職を担う職業であっても、サポートと同じ働きをする。サムライですら火力を出すためではなく、〈見切り〉で対象指定スキルを弾くために運用する。


 こんな極端で博打じみた作戦、超絶技巧の個人技の持ち主がいないかぎり成功しないだろう。


 だが東源高校には、いた。


 元LMのアタッカー、桐岡俊介である。F2のtiltmeltと双璧を成すバトルアーティストの使い手であり、人間離れした反射神経の持ち主だ。


 塩沢は、憎らしさと恐ろしさを同時に感じていた。憎らしさはいつも学校や社会に対して感じているものと同じだった。だが恐ろしさの正体はわかっていなかった。


「塩沢。歩兵の生産バランス、どうする?」


 希子は、無気力な声で質問した。


「序盤でバトルアーティストを潰したいから、歩兵を多めに生産して、キャラへのゴールド分配率を下げる」


 小此木学園の歩兵は、デフォルト設定のロボットだった。二頭身の人型ロボットで、頭も胴体も平坦な四角と丸の組み合わせで作られている。なんの装飾もなく、金属の色が剥き出しであった。


 彼らがデフォルトスキンを使うことに意図はない。ただ【MRAF】というゲームに愛着がないだけであった。


 そんなむなしい傾向を象徴するような会話が、希子から始まった。


「もし、歩兵を多めに生産して、バトルーアーティストを倒せなかったら?」


「こっちの負けだ」


「そう」


 小此木学園が、他の学校と大きく違うところは、勝ち負けに大きなこだわりがないことだった。だからミスプレイで内輪もめをしても、すぐに怒りが冷めて、元のドライな関係に戻る。


 ただし今回にかぎっては、kirishunこと桐岡俊介を意地でも潰したかった。バトルアーティストを潰せるなら、試合には負けてもいいという考えだ。


 実際、俊介の活躍を楽しみにしているお客さんが世界中にいた。もしバトルアーティストがレベル九になるまでにダウンすれば、彼らは失望するだろう。kirishunは三年間の空白期間で腕が衰えたと。


 もし失望する相手が、メジャーリージョンの名門チームの関係者だったら、小此木学園のメンバーにしてみれば、大金星というわけだ。


 ● ● ● ● ● ●


 黄泉比良坂の天坂美桜は、舞台袖から試合のなりゆきを見守っていた。


 美桜の観戦目的は、二つあった。


 一つ目、バトルアーティストの仕上がり具合を、この目で確かめること。


 二つ目、俊介のキャリアを心配していた。


 もしバトルアーティストがレベル九になる前にダウンしてしまったら、たとえこの試合に勝ったとしても、俊介のキャリアは傷ついてしまう。


 メジャーリージョンの強豪チームは、間違いなくこの試合をチェックしている。ゲスト解説の樹だって、俊介のデータをEarth9に持ち帰るだろう。


 だから俊介が『メジャーリージョンのチームに所属してF2を倒す』という夢を叶えるためには、なにがなんでもレベル九になって勝利しなければならなかった。


「美桜ちゃん、熱心に見守ってるのね」


 一人の女子が舞台袖にやってきた。高山植物のように可憐でありながら儚い女子だった。


 彼女の名前は千堂真冬。高校三年生。美桜とは正反対のタイプの和風美女だった。髪型は大人っぽいサイドテール。目は弓の弦みたいに細くて長い。首も手足もすべてが華奢であり、強風に煽られただけで折れてしまいそうだ。


 そんな線の細い美女は、良家の子女であった。実家は茶道の本家。趣味は生け花とお琴。マウスとキーボードより重いものを持ったことはなく、美桜の兄と許嫁の関係だった。


 典型的な箱入り娘の彼女だが、黄泉比良坂の四人目の選手であった。


「ちゃんとこの目で見届けなければ。三年前は個人技しかなかった俊介のバトルアーティストが、F2のtiltmeltにどこまで追いつけたのかを」


 美桜は、一流の選手の目で、俊介の挙動を見守っていた。今のところはなにも問題ない。むしろ作戦面の能力が進化したことにより、暗闇を進んで視界を確保していく動きはスムーズであった。


 バトルアーティストを使いながら、あの動きをやるのは、非常に難しい。いつどこから魔法ダメージを持ったマジシャンが飛び出してくるかわからないからだ。


 しかし俊介は、仲間と情報を共有することで、果敢にかつ確信を持って前進していた。


 もはや三年前の個人技しか取り柄のない泣きべそ小僧は消え去っていた。


 あそこで戦っているのは、作戦面を理解して、チームとの連携を上手にこなせるようになった十六歳の少年であった。


 あの泣きべそ小僧をここまで育てるなんて、やはり尾長の指導力は卓越していた。


 そんな自分の世界に突入した美桜に、真冬はチクっと言葉の釘を刺した。


「やっぱりLMの元メンバーって、はるか遠くしか見てないのね。この大会ですら通過点でしかないもの」


「なにが言いたい?」


「初心忘れるべからず。傍若無人な人柄に戻りたくないでしょう?」


 美桜は、心の中で舌打ちした。真冬は美桜より一歳年上であり、かつ美桜の兄と許嫁だ。そのせいで本物の姉みたいな立ち位置から、説教臭いことを口にする。


 だがそんな性格だからこそ、LMが解散してすっかり落ち込んでいた美桜をお世話した。真冬がいなかったら、美桜は黄泉比良坂eスポーツ部に入らなかったかもしれない。


 もしeスポーツ部に入っていなければ、美桜は今も傍若無人な人柄を克服できていないはずだ。


「私はもう昔には戻らない。LMが解散したのは、私にも原因があったことを認めたからだ」


 美桜は、三年前の反省そのものは終わっていた。ただ俊介に謝罪するだとか、下手に出るみたいな、軟弱な行いをしたくないだけだった。


 そんな素直になれない美桜に、真冬は興味津々だった。


「さっさと彼に謝っちゃいなさいよー。もしかしたら、仲直りした瞬間に、そのままゴールインできるかもしれないしー」


 真冬は、美桜の脇腹に抱き着いた。


「なんの真似だ、真冬」


「だって、舞台袖に立ってるのだって、彼が心配だからでしょう? もしバトルアーティストを使って公衆の面前で恥をかいたらどうしよう、って」


「気のせいだ」


 美桜は、ひたすら否定した。たとえ本心を言い当てられても、デリケートな話題に関わってほしくないからだ。


「またまたー。素直じゃないんだからー」


 真冬が美桜をからかって遊んでいるとき、わーっと観客の声が大きくなった。東源高校と小此木学園の戦いに変化があったからだ。


 実況の佐高は、やや興奮気味に語った。


『小此木学園のロボット歩兵たちが、kirishunのバトルアーティストを包囲しました。もはや逃げ道はありません。バトルアーティストはゲーム序盤では本当に弱いため、とてもではないですが歩兵と戦っても勝ち目はありません。さぁkirishunどうする、逃げきれるのか、ダウンするのか!?』


 三年前のラスベガスでも、F2の指揮官がこの作戦を実行した。結果は誰もが知っている通りだ。LMはワンサイドゲームでボコボコに負けて、チームは解散して、俊介と美桜の人生は迷走した。


「俊介、三年前とは違うことを証明するんだ」


 美桜は、思わず手に汗握った。


 F2の指揮官に比べたら、小此木学園の指揮官なんて路面の石ころだが、あの対策が効果的なのは疑いようがない。


 美桜は、俊介の立ち回りを心配した。どんな一流の選手だって、万が一の失敗がある。もし逃げるルートを間違えれば、それだけで東源の敗北は確定だ。彼のキャリアだって大いに傷つくだろう。


 だがあれから三年経って、俊介も作戦面で成長していた。この局面を切り抜けるだけの力はあるはずだった。


 美桜がゴチゴチに力みながら観戦モニターを凝視していると、真冬は愛おしそうに抱き着いた。


「もうさっさと謝っちゃいなさいよー、他の女に取られてからじゃ遅いのよー?」


「ああもう鬱陶しいやつだ。おい凪。真冬も隔離してしまえ」


 美桜は、少し離れたところで休憩中の凪に助けを求めた。


 だがその前に『真冬も』とはどういう意味なのか確認だ。


 実は熱狂的なkirishunファンであるヴァリーズ事務所の三ケ崎純也を別室に隔離していた。試合を妨害しかねないほど興奮していたため、天坂家の屈強なボディーガードたちが拘束したのである。


 別室に監禁された純也は、どんどんっとドアを蹴っていた。


「こらー! 出せよ! せっかくkirishunがバトルアーティスト使ってるのに、モニターしか見せないってどういうつもりだよ!」


 いくら叫んだところで、彼を外に出すわけにはいかなかった。もし興奮しすぎて試合を妨害したら、黄泉比良坂が失格になってしまうからだ。


 そんな少々混沌とした舞台袖で、凪はつまらなさそうに返した。


「kirishunのことはどうでもいいです。まぁボクはアンチ代表なので、彼が恥をかく瞬間も見たいですが。それより気になることがありまして。対戦相手の小此木学園、なんか見覚えあるタイプじゃないですか?」


 美桜は眉をひそめた。


「ああ。うちの去年の卒業生に、あのタイプがいた」


 昨年卒業したeスポーツ部の部員に、小此木学園の暴言人物こと塩沢と同じタイプがいた。その卒業生はシンプルに努力の指向性を間違えていた。だからそれを美桜と凪が気づかせたことで、彼は見事に更生した。


 もしかしたら小此木学園のメンバーたちも、同じ処方箋で更生するかもしれない。

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