4月 6日金曜日 パフェの誓い1
高校2年生の始業式。クラス替えの発表があった。古城はA組で変わらず。俺はA組からB組に変わった。陽子ちゃんは変らずE組だった。
古城からは始業式の後で二人に相談したい事があるから、パフェの店で会わないかとメッセをもらっていた。パフェ好きの陽子ちゃん釣っているよなあ、断ることはあり得ないだろうなと思いつつ、陽子ちゃんに確認のメッセを送ってみた。
肇:陽子ちゃん、古城の誘いはどうする?
陽子:パフェだよ?行こうよ。別に迷うことないのでは?
肇:ごもっとも。
やはり無駄な抵抗だった。ということで各クラスのHR終了後に校門で待ち合わせて連れだって喫茶店へと向かった。
始業式。クラス替え。私は英語進学クラスで入っているのでコース変更の希望をしない限り変わる事はない。肇君は文系進学希望に変わったので理系進学希望の冬ちゃんとは別のクラスになっていた。
そんな事がわかった年度始めの始業式の日。冬ちゃんから相談に乗って欲しいとパフェに誘われた。始業式の後のホームルームや新年度の選択科目を含む授業割の確認、教科書購入などお昼休みを挟んで行なったのち15時前には下校となった。帰宅部の私たちは中央校舎1階のエントランスで待ち合わせ。部活の子達は練習やら新入生の勧誘の打ち合わせやらで慌しそうに行き交っている中、学校を出ると三人連れ立って喫茶店へ行った。
喫茶店に入りテーブル席に座ると冬ちゃんはさっさとマスターに注文を通した。
「フルーツパフェ3つお願いします」
ここはもともと肇くんが見つけたお店でパフェが目玉だ。去年生徒自治会関係の会議で私が開催通知のいい加減さを怒った時、彼はその怒りを発散するのにいい店があるとここに連れて来てくれた。冬ちゃんと3人で来た事もあるけど他には内緒にしているお店だった。
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