アースドラゴンのお味は?
バンコクの彼女のうちでモグラを食べることになった僕。果たして、モグラ料理の全容とは?
彼女が運んできた深い皿の中にはスープは入っていた。野菜を中心に、具がたくさんある。その中に、見慣れない小さな肉片、そしてクシのようなものが入っていた。僕は指をさして彼女に聞いた。
「これがモグラ?」
「そう、食べてみて」
「じゃあ、いただきます」
僕はモグラの肉が入ったスープを口にした。
辛い、やっぱりタイ料理だ。スープの辛さのせいでモグラの味はよくわからない。肉のようなやわらかい食感や爪のような硬い食感だけが感じられる。
そこへお母さんがリビングに戻ってきた。
「こんばんは。おいしいですか?」
「こんばんは。お、おいしいです」
よし、やっとあいさつできた。僕は一心不乱にスープを飲む。
彼女が別の皿を持ってきた。
「ははは、ご飯はスープだけじゃないよ。みんなで食べましょう」
豚の焼き肉、野菜の煮物、ご飯とともに、僕らは夕食を楽しんだ。
夕食後、僕を見送る彼女が
「お母さんがすごいって言ってたよ」
「ん、なんで?」
「外国人なのに田舎料理をおいしそうに食べるなんてすごいって」
どうやらお母さんの評判はよかったみたいだ。ミッション、クリア!
僕はアースドラゴンを食べました ドゥギー @doggie4020
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