第8話幹部攻略会議!
俺達は毎日レベリングをあちこちで行ない、討伐会議当日を迎えた。俺達は討伐会議の行なわれるSSAのギルド本部がある、ムーンライドと言う町を訪れた。
町には活気があったがNPCとプレイヤーの区別は直ぐに着いた。NPCは和気藹々と会話を楽しみながら町を歩いていた。しかし、プレイヤーは初の幹部戦と言う事もあり、緊張で顔が強張っている者、殺気に満ち溢れている者達で会話など無く、NPCの会話だけが町に響いていた。その空気も読まず俺達は会話を始めた。
「なぁ、会議て何話すんだろうな?」
「多分、幹部部屋までどこのチームが雑魚処理するのか、どのチームが幹部討伐するのか、なんか話すんじゃない?」
と秋人と夏菜が会話をしている中、俺も会話に参加した。
「もし夏菜が言った事が話されるのなら、俺誰は経験もないから雑魚処理だろうな」
ヘラヘラと笑いながら言うと、夏菜と秋人は大きくため息をついて愚痴をこぼしていた。
そんなこんなで町を歩いていると、SSAのギルド本部の入り口に着いた。さすがはNo. 1ギルドの本部と言わんばかりのたたずまいであった。真ん中に50階はありそうな大きなタワーがあり、その周りには20階はありそうなタワーが三つ建っている。真ん中のタワーから周りのタワーにつながる通路が二、三個ずつ付いていた。
俺達はその光景に唖然としていると、一人の男がこちらに近づいて来た。全身黒と赤の防具に左胸にはSSAと金の刻印がしてあった。
「えーと、幹部攻略会議に出席する方でしょか?」
と丁寧な言葉使いでSSAメンバーが話しかけて来た。
「はい、そのつもりですけどなにか?」
「いやーぁ、僕ここで出席確認をしています、森野と言います。えーと、あなた方のチーム名を伺ってもよろしいでしょうか?」
「俺達は〈SEASONS〉て言うチーム名です」
そう答えると森野は手に持っているバインダーにチーム名と人数を書き込むと奥にいたSSAメンバーのところまで案内し、俺達を案内するよう指示をしてまた入り口の方へ戻って行った。
「ではこちらです」
案内されて向かった先には500人はいると思われるプレイヤーが会話をしたり、食事を楽しんだりしていた。
しばらくすると神崎が現れて、選挙の演説のように話しを始めた。
「みなさん、お集まりいただきありがとうございます。これから幹部攻略会議を開催したいと思います」
と言って会議が始まった。
会議の結果、案の定俺達は幹部部屋までの雑魚処理と幹部戦ては後方援護となった。秋人と夏菜は不満そうだったが、幹部と直接接触しない分安全を確保出来たので良かった。そして俺達は解散した。
解散した後、俺は鍛冶屋へと向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます