第7話SEASONS結成!
あれから1カ月がたち冬休みに入った頃ついに最初の魔王幹部討伐の結構日が決定した。
「えー、俺達は1月2日の正午に魔王幹部の一人である〈フードル〉の討伐を決行する!」
そう刀を空に掲げて言っているのはNo. 1ギルドの〈魔王討伐連合〉通称SSAの隊長である神崎大河だ。
周りの人々は歓声を上げたり、不安を口にしたり様々だが俺達4人は絶対倒してやると言う強い意志を持った目をしていた。
「えー、それでここにいる者は魔王討伐に参加してくれると言う事だが、SSAメンバーでない人は少人数制のチームを作って欲しい。出来ればチーム名があると指示し易くて助かる。来週の12月28日にある討伐会議までにチームを組んでおいてくれでは解散!」
そう言われると辺りがザワつきながら人が減っていった。
「春風どうするよ?俺達4人でチーム組むか?」
「俺は冬華や夏菜が良いならいいけど、どうかな二人共?」
そう尋ねると二人は大きく頷いてくれた。
「ありがとな!じゃあチーム名は何がいいかな?」
「んー、それよね、チーム名なんて考えた頃もないしね」
夏菜が首を傾げながら言った。
「まぁ、それは後に考えるとして、レベリングに行かないか?俺このままじゃ不安でよ!」
秋人は手を合わせて俺達に頼んだ。
「そうだなぁ、考えても仕方ない!俺達も役に立てるように頑張ろうか!」
そう言って俺達4人は最近行き始めた森林へと向かった。
その森林はレベリングには最適な強さの敵がスポーンするので最近人が多く集まっていた。森林は4つの場所に分かれていて一つ一つの場所には春、夏、秋、冬にちなんだモンスターと景色をしていた。
「今日は春エリアが人が少ないらしいぞ!」
と秋人がレベリングのために情報を集めてくれていた。俺達はそのまま春エリアに向かいモンスター達と戦っていた。
「プリックマシンガン!」
「エアーハッシュ!」
黄色と緑のエフェクトが赤い体をした〈レッドスワロー〉を切り裂く。ティッティーンと効果音が鳴り俺達はレベル16に上がった。
「おぅー!俺達やっとレベル16だ!」
興奮してウィンドウを操作しながら秋人が言う。
「でもすごいよねー、あの神崎て人レベル21なんでしょどうやったらあんなにレベル上がるのかね」
夏菜はマシンガンに弾を装填させながら羨ましそうに呟いた。
そして俺達は夕方までレベリングを続けてみんなのレベルが18程度になった頃、帰り支度を始めた。
「ねぇー、みんな私達のチーム名〈SEASONS〉てのはどうかなぁ?」
急に冬華が俺達に提案をした後に続けて理由を説明し始めた。
「私達の名前には季節の名前が入っているし、季節は春夏秋冬で一年を作っているから、私達も4人で目標を成し遂げるって意味なんだけど…」
「どうかな?」
冬華は不安そうな顔をしてみんなに問いかけた。
「おぅー!それいいな!」
「私もそれいいと思う!」
「そうだね、それでいいと俺も思うよ」
冬華以外の3人も同意したところで、秋人が叫んだ。
「よっしゃぁー!そうと決まれば〈SEASONS〉結成パーティーだぁー!」
秋人はそのまま町に向かって走り出した。その後を夏菜が「まてぇー!」と叫びながら追って行く。
俺と冬華は笑顔で顔を見合わせて2人に続いて走り出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます