カルテNo.7 どの世界にも宗教や習慣があるもの

「カラカラ、この新聞記事は教会が出しているミラージュ・ファミリーが発表している指名手配リストになっておりカラー写真が未だ捕まってないまたは死亡していない者、白黒のモノクロになっている者は民間人や賞金稼ぎといった者がミラージュ・ファミリーを殺害または拘束したという事。そして最後に写真にバツマークで小さく『ご協力ありがとうございました』それは教会がミラージュ・ファミリーを捕まえたとの事です。』


その新聞記事にはミラージュ・ファミリーの賞金首記事の一覧になっており教会が発表している写真を見ると私やリクト君が倒したミラージュファミリーは白黒のモノクロになっている。そして写真にバツマークで写真の下には『ご協力ありがとうございます』となっているがそれと第12師団の存在が何があるのだろう?


「更に言いますと、ミラージュ・ファミリーは逮捕されるとその日の報道はどの新聞社一面にデカデカと載せられるはずなのですが、昨日の教会の新聞記事と今日の新聞記事を比べると毒槍の魔女ヒャクアシの所を見てください。」


「「?!」」


「どういう事ですか?」


「確かに言われてみれば変な話よね?」


「そうです。賞金首580万マルクの毒槍の魔女ヒャクアシは昨日の新聞記事ではカラー写真でつまり野放しにされていて今日の新聞記事の写真にはバツマークに『ご協力ありがとうございました』と書かれているのに関わらず、どの新聞社も発表されてない。可笑しな話ではございませんか?」


「確かに言われてみればそうですね。」


キャビンの話を聞きながら思い出してみると確かにミラージュ・ファミリーが教会によって拘束された時はここぞとばかりにメディアに放送していたし、数日その話で持ちきりだったのに今日の新聞記事はいつもと変わらない内容だから不自然過ぎる。


「これをメディアが放送しないという事は教会側が明かしたくない存在を隠しているからと読み取れます。」


「つまり教会には本来なら第1師団から第11師団までしか存在しないのに非公式で神という名のもとで人間を脅かし神の法を破る裏切りのユダと呼ばれる魔人を狩る第12師団が存在するって事ですね?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界で接骨院を開業。副業は魔法淑女 藤田吾郎 @jokre

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ