カルテNo.7 どの世界にも宗教や習慣があるもの
「ただいま〜今、帰ったわ。」
「カラカラお帰りなさいませ。桃香様。その人は?」
「うーん、まぁ、ちょっと事情がね。」
キャビンは玄関の前で知らない女の人を担いでいる私を不思議に思うのは自然の事なので、取り敢えずだけど先程の話をする。
「カラカラ、そういう事でしたか。桃香様も大変な目に遭いましたね。」
「本当よ。周りの目線も痛々しいし、この人ったら酒臭いし、タバコ臭いし大変よ。」
それから私は酔っ払いの女性をリビングのソファーで寝かして毛布を掛けてからアイスコーヒーを飲みながら一休み。
「カラカラそれにしても桃香様。」
「なに?」
「ちょっとお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか?」
「どうしたのよ?」
キャビンはソファーでイビキをかいて寝ている酔っ払いを見ながら私に何か聞いてくる。
「この方はお名前とか名乗っていました?」
「いや、全然。ん〜……でも、教会の第12ナントカって言ってた気がする。」
「カラカラ、もしかして……」
「もしかして?って教会って事はパラスメントの人って事?」
「カラカラ、この人は教会の方だとしてもパラスメントの所属ではないですね。」
「どういう事?教会って武装兵団の集まりって事じゃないの?」
「そうですね。桃香様の言う教会=武装兵団パラスメントって言うのは間違いではありません。簡単にまとめると、教会という組織の中に武装集団パラスメントがあるっていう事です。」
「なんか、いまいちピンと来ないわね。」
「そうですね。まずは教会という大きな組織があり、その中で1〜11の【師団】と言われている部隊が存在しているのです。」
「教会の中に11の部隊ねぇ。」
「その11の部隊には第1師団、第2師団という形が取られており、第1〜第5師団を世間ではミラージュ・ファミリーと戦う為の組織である武装兵団のパラスメントと呼ばれているのです。」
「そういう事なのね。でも残りのキャビンの言う第4〜第11師団って言うのはなんて呼ばれてるの?」
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