カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう

そしてナージャとシャーカはマヤローモ総合病院から撤退した後にミラージュ・ファミリーの頭目であるクイーンが座椅子に座りながら紫煙を吐く居間へとチャックのファスナーが開く。


「あらナージャとシャーカ。おかえりなさい。」


真顔で出迎える妖しくも色気を放つクイーンにナージャとシャーカは魔人の姿から人間の姿に戻り2人とも片膝を着く。


「ただいま戻りましたボス。」


「ただいま帰りました、ご主人様。」


「うふふ、ナージャ例の物は?」


「ハッ!こちらにございますボス。」


ナージャはマントの懐からコルクの栓閉められたU-ウィルスとオベリスクの肉片、アームストロング・サイクロンジェット・アームストロング砲の設計図を出して、クイーンに頭を下げながら、面を上げることなくクイーンに渡すナージャ。


「ほぉ、U-ウィルスだけでなくオベリスクの肉片、それにアームストロング・サイクロンジェット・アームストロング砲の設計図まで持ってくるとは大したものね。」


「ハッ!有り難きお言葉!」


「シャーカ。貴女の成果はどうかしら?」


「は、はい!ウチの成果は武装教団パラスメントのトップの娘リリーナ・ダヌシカの人質でございましたが、あと少しの所でサドマーゾの精霊セクメトの妨害で取り逃してしまい、誠に申し訳ございません!」


「そう……はぁ〜、まぁ良いわ。この水晶で貴女の行動を見ていたけど、マヤローモ総合病院をここまで破壊してくれたら、当分は復興は出来ないから良しとしましょう。それに今回はあくまでも本命はU-ウィルス。シャーカ、貴女が派手にやらなきゃ出来なかったと思うわ。よくやったわね。」


「はい!ありがとうございます!ご主人様!」


「2人とも今日はお疲れ様。しばし休息を取りなさいフェリチタ・ストレーガ(幸せの魔女)よ。」


「ハッ!」


「はい!」


そう言ってナージャとシャーカは立ち上がりクイーンの居間から扉をゆっくりと開けて出て行ってからクイーンは煙管から紫煙を吸い込み口から吐き出して一言。


「次は聖遺物かしらね。」


クイーンの言う聖遺物とは何を指すのかはまだ分からない……

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