カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう

「なかなか良いやり方じゃん!超ウケるんだけど!」


シャーカの本体は大刀を地面に突き刺してから手を叩きながら笑い私とリクト君を見上げる。本当に何なの?


「これだけの大技を出しておいて笑っていられるのって魔力が化け物かよ……」


「そうよね。さっきから見た感じだと水のない場所からアレだけの水を出すなんて……」


「もし、持久戦に持ち込まれたら俺達が圧倒的に不利だぞ。」


確かにリクト君の言う通りシャーカはアレだけの大技を出していて笑っていられるほどの余裕をかましている。それだけ魔力というスタミナに自信があるに違いない。


いくら2対1の私達に分があるとはいえ、相手はミラージュ・ファミリーの幹部だから簡単には倒せない。


さて、どうする?


「ほらほら!こっちが来ないならウチから行くよ!鮫水弾(こうすいだん)!!」


私達が迂闊に攻撃を出来ない事を良い事にシャーカは再び大刀を両手に取り振り下ろすと魔力で形成された鮫のエフェクトを模したものが私とリクト君に遅い掛かる。


「こんな技までもか!日野先生捕まれ!スカイ・ウォーク!」


「う、うん!」


するとリクト君は私に手を捕まるように言って空中で避ける。次から次へと容赦なく攻撃を仕掛けてくるけど、どうしたら良いの?


だけど私とシャーカでは相性も悪くて攻撃しようにも効果は半減してしまう。だからといってリクト君だけじゃ決定打が多分、難しい……


私はふと下を見ると何かを思い出す。床はシャーカの技によって水浸し状態……

もしかして使えるかもしれない!その為にはリクト君の強力が必要だけどリクト君に確認してみなくちゃだわ。


「ねぇ、リクト君。」


「どうした?日野先生。」


「私に考えがあるんだけど聴いてくれる?」


「なんだ?」


そして私はリクト君に使える手をシャーカに聞こえないようにそっと言うとリクト君はハッとしたような表情で私の顔を見る。


「日野先生、それは良い考えかもな!」


「で、でも、その代わりリクト君が危険な目に遭うかもしれないのよ?」

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