カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう

私は意を決してまずは除細動器(電気ショック)の箱を空けると箱の中からポンっと手の平サイズの精霊が現れて箱から除細動器の説明書を読み始める。


『やぁ、僕は除細動器で人工精霊のピカボルt……』


私が知りたいのはそこじゃない。自己紹介よりこれの使い方だわ。


私は自己紹介や概要を飛ばして除細動器の精霊についての使い方を読み始める。


『じゃあ、使い方だよ。まずは電源のボタンを押して……』


私は除細動器の電源を押すと起動音が鳴り続けて説明書を読む。


『2つのパドルにヌルヌルのジェルをヌリヌリヌリヌリして馴染ませてからパドルの持ち手に充電ボタンを押して充電が完了したらもう一度ボタンを押して放電するんだよ。』


なるほどね。昔、学生時代に授業の一環で教わったAEDに似ているわ。


あとは私が上手くやるしかないわ。


私はリクト君から授かった生理食塩水の瓶の蓋を開けてロブスンのいるところへ、ゆっくりと注ぎだす。


よし、その調子だわ。私はその間に除細動器のパドルにジェルを塗り込んで、そして生理食塩水の液体はロブスンの足元までいくとロブスンは足元の生理食塩水に気付く。


「なんっすか?コレ?」


「今だわ!」


一瞬、マズイと思ったがピンチはチャンスという言葉が頭の中に出てきて、ロブスンが地面に滴る生理食塩水をその手で触れた瞬間だった。


私は充電された除細動器のパドルを地面に触れてスイッチを押す。


「グァァア!……」


ロブスンは感電してしまい奇声を上げてから急に身体を痙攣させながらパタリと倒れ込んでしまい院内のロビーに居る人質達は何が起きたのか唖然としている。


「インパクト・ナックル!」


私は右手を天にかざして呪文を唱えると右手に鉄が炎に熱されたように赤というより白に近い炎をまとい、そして、そこから煙が立ち込められたメリケンサックを手に取り倒れ込むロブスンを殴り込む。


ロブスンは何の抵抗も出来ないまま爆発して、そこから逆五芒星のペンダント型のネックレスが金属音を立てて落ちてくるのが確認出来る。

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