カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう
リクト君は変身した後にメモ用紙を取り出してボールペンで書き始める。そして、ある程度メモを書き留めた所でリクト君は私にそのメモ用紙を渡してくる。
「日野先生。このメモに書いてあるものを持ってきて欲しい。場所はここから近い所にあるから敵に遭遇したら密かに倒して欲しい。」
「分かったわ。すぐに戻ってくるね。」
私はリクト君から渡されたメモ用紙を見て近くのある所から持ってくる事にする。
それから私は移動して持ってくる物リストを確認する。まずは液体窒素、金属の蓋付きの入れ物、除細動器(電気ショック)、生理食塩水。空のスプレー缶。どうやらそれを持ってくるらしいけど私にはどうやって使うのか分からないけどリクト君を信じるしかない。
幸い今はお昼時で正面玄関の騒ぎのせいか他の人は誰もいない。
私は曲がり角の所で一旦、止まる。誰か人が居る。それは背中に大きな刀を背負い鋭い目付きその姿はまさしく人を食い殺す様な鮫の姿。それは間違いなくミラージュ・ファミリーに違いない。
それにアイツは確実に強いって私は感じる。
前に私と戦ったスカル・レイとも違う全てを力でネジ伏せる様な圧を遠くからでも感じる。もし、今ここで戦う事になったら病院の建物が無事で済むはずもない。
私はロウソク型のペンを握りながら思うのは悔しいけど、ここは何事もなく今は気付かず立ち去ってほしいのよね。
そして、その願いが通じたのか鮫のミラージュ・ファミリーは軽く見回りをしてから静かに階段を降りていく。
私はホッと胸を撫で下ろし速やかに相手が戻ってくる前に出来るだけ物音を立てずに入り込む。
「えぇ〜っと金属の蓋付きがコレね。取り敢えずいるだけっと。」
なんて例えたら良いか分からないけど、よくドクターが消毒綿に入れるやつ。うん。適当でごめんね。
「コレが除細動器(電気ショック)で。」
よく医療ドラマで患者さんが心配停止の時に使う電気ショック。リクト君はいったいどうやって使うのやら。私には少し分からないわ。
「こっちが生理食塩水と空のスプレー缶ね。これで全部ね。」
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