カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう

「まぁまぁ、荷物があるわね。」


リクト君に言われた物を全部持ち運ぼうとして持ち上げた時に結構な重さよね。ギックリ腰にならなきゃ良いんだけど……


私が部屋から出ようと後ろを振り向こうとした時、私の背後に誰か居るのが分かる。この何とも言えない背筋が凍る様な恐怖に私は動けない。


マズイ。非常にマズイわ。今の私はサドマーゾに変身していない無防備の状態。動け……動いてくれ!私!


そして一旦、深呼吸してから全身の筋肉の緊張を少し緩ませたのを確認して後ろを振り向いた瞬間に私の背後に立っていたのは先程、ここの見回りをしていた奴。


背中に大きな刀を背負い鋭い目付きその姿はまさしく人を食い殺す様な鮫のミラージュ・ファミリー。


その鮫のミラージュ・ファミリーは背中の大刀の柄を右手で握りゆっくりと鞘から抜いた瞬間に私は荷物を一旦、床に落としてからポケットからを取り出す。


そして右手でペン型のロウソクを天にかざしてサドマゾに変身する。


「ヴァージン・メタモルフォーゼ!」


【ヴァージン・イッツ!ショータイム!!】


私のが唱えた瞬間にペン型のロウソクはやけにテンションの高い音で言葉を発して私の目の前に六芒星を描いた魔法陣が現れる。


その魔法陣から緊縛の黒いロープが全身に巻き付かれて解き放たれると、私の姿はまるで露出の多い黒のボンテージに包まれた嬢王様であるサドマーゾに変身。


「トォーズ・ウィップ!」


私は右手を天にかざして呪文を唱えた瞬間。私の右手に棘が無数に連なる灼熱の火を帯びた鞭が現れてそれを手に取って鮫のミラージュ・ファミリーに鞭を叩き付ける。


しかし鮫のミラージュ・ファミリーは右手でもつ大刀で軽々と受け止めてトォーズ・ウィップが大刀に巻き付き綱引き状態になる。


「ぐっ……コイツ力が強い……」


なら、これで焼いてやるしかないわね。


「インパクト・ナックル!」


私は右手を天にかざして呪文を唱えると右手に鉄が炎に熱されたように赤というより白に近い炎をまとい、そして、そこから煙が立ち込められたメリケンサックを手に取る。


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