「じゃあ、リリーナちゃん。取り敢えずまずは関節の可動域から見ていくからね。まずは前に万歳してみてくれる？無理のない範囲で良いからね。」

「うーん。ここまでかな？」

取り敢えず右も左も肩関節の可動域はある程度までは行くけど最後が上がりきらない感じね。本当だったら万歳をした時にスムーズに耳の後ろまではいけるんだけどね。

「じゃあ、今度は腕を外に開いてもらえる？」

「コレ以上は上がらないかな？」

腕の外開きの運動もどうしても最後が上がりきらない感じね。外開きの動きも本当だったら耳の所までピッタリと上がるはずなんだけど、多分、筋肉が癒着して上手く動けないのかも。

「じゃあ、手を後ろにするのはどう？」

「これなら出来る。」

手を後ろにやるのは問題なさそうね。まずは関節の可動域を出しながら筋肉を少し緩ませてから運動リハビリをやろうかな。

「じゃあ、リリーナちゃんベッドに横向きになってもらえる？」

「うん。分かった。」

私はリリーナちゃんが倒れないように身体を支えながら枕の下にバストマットを置いて横向きになってもらって上の足を股関節と膝を90度に曲げて横になってもらい、筋肉の癒着を剥がす治療を始める。

主に歩行が上手く行かない人の特徴として股関節筋肉が上手く働いていないのがある。リリーナちゃんの場合は足が少し覚束ない歩き方をしているので、原因は股関節の運動が出来ていないのが原因。

股関節は関節の特徴として球状の関節なので足を前に出したり、後ろに出したり外側に出したら内側に出したりと出来事で色んな動きが出来るのよ。

球状の関節で股関節と他に肩関節になる。どちらも関節の可動域が広いのが特徴。

肩関節の話は一旦、置いておいて、骨盤や股関節っていうのは言ってしまうと人間の土台となる場所になる。身体の中心。古い言葉では丹田と言われる場所も骨盤や股関節にあたる。

足の筋肉や上半身の筋肉も結構な割合で股関節や骨盤から出て繋がる筋肉が多いので股関節や骨盤の状態が悪いとどうなるかと言うと……

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