カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう

そう思って当然よね。リリーナちゃんくらいの年齢なら学校に行って勉強して友達と一緒に楽しく他愛もない話しをしながら学校の帰り道は何処か寄り道したり、休みの日は習い事や友達と買い物したり遊んだりしたい年頃。


それなのにリリーナちゃん自身は病弱で自分で外に出歩くのもままならない。それにリハビリだって楽じゃない。床に伏せているから筋肉も衰えてしまっているから、衰えた筋肉は中々、戻らない。


だけど、このまんまじゃイケナイ。だから私はリリーナちゃんに返した言葉はこれだ。


『じゃあ、リリーナちゃんが元気になったら私と一緒に飽きるまで出掛けましょ?』


『本当に?』


『本当よ。約束する。リリーナちゃんが食べたいもの、買いたいもの、行きたい所。私が一緒に連れて行ってあげる。だから、今は辛いかもだけど私と一緒にリハビリ頑張ろ?』


私がリリーナちゃんにそう言った後は今まで心を閉ざして笑わなかったリリーナちゃんの顔が明るくなり私に凄く懐いてくれるようになって、私と一緒にリハビリを頑張るようになって今に至るのよね。


そして、私はリリーナちゃんを車椅子に乗せてからリハビリ室へと向かう。


マヤローモでのリハビリは主に固まった関節や筋肉の動きを出す可動域訓練と荷重を加えて筋力を戻す荷重運動、歩く機能回復する歩行訓練。


更に細かい指の使い方を回復させる作業療法や日常生活を回復させる日常訓練など私が今まで居た世界で接骨院で働いていた業務とは異なる為、慣れない所があるけど新鮮味を感じる部分もある。


リリーナちゃんの場合は手技治療を織り交ぜた関節と筋肉の動きを出す可動域訓練、歩く機能を回復させる歩行訓練、細かい指の使い方を回復させる作業療法が主なメニュー。


やはり寝ている為が多いせいか筋力の衰えが原因であんまり長い間の歩行が難しく身体も関節の可動域が他の人より良くない。


それに瞬発的な動きや細かい作業も他の人より上手に出来ないので私はそのメニューを主にリリーナちゃんのリハビリプログラムに入れ込んでいる。

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