カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう

場所は変わって再び人の気配が一切ない、ただ薄暗い王宮の様な一室で玉座に煙管から紫煙を吐きながら彼女ら4人を見下ろすミラージュ・ファミリーの頭目クイーンが座っているのが分かる。


「集まったようね。フェリチタ・ストレーガ(幸せの魔女)達よ。」


「「「「はっ!!」」」」


クイーンの一言で一斉に声を上げる4人は左から触覚の長い昆虫の様な姿に錫杖を構えるインセット部隊の隊長のナージャと右隣には部下である懸賞金470万マルクでカマキリを思わせる。黄緑色に黄色い複眼の背中には弓矢を背負う【弓矢使いのマンティ】。


そして少し離れているのは咬み殺すかの様な鮫の姿に自分よりも一回り大きい大刀を背中に背負うフルッティ部隊の隊長シャーカとその右隣には部下である懸賞金510万マルクである海老のような甲羅に身を包み床に片手挟みを近くに置く【甲殻の魔法使いロブスン】。


「では、今回はマンティとロブスンを中心にこの娘を捕らえて欲しいのよ。」


するとクイーンは水晶からある人物を映し出すと1人の女の子が表れる。それはマヤローモ総合病院の個室ベッドで横になって分厚い小説を読むお人形のような年頃の可憐な娘である。


「キリキリ。クイーン様〜簡単に言えば生捕りって事で良いですかぁ?」


「その通りよ、マンティ。一切、傷一つとして付けずにね。」


「つまり、自分はマンティ先輩とツーマンセルで行動して速やかかつ迅速に任務をこなすって事っすね。」


「そうね。それとナージャとシャーカにも頼み事があるのよ。」


「え?!何々?!超面白そうなんだけど?!」


「頼み事とは何ですかのぉ?」


クイーンから頼み事と言われてウキウキワクワクのシャーカとは裏腹にナージャは変わらず冷静な口調でクイーンの頼み事を聞く。


「シャーカについては2人の現場監督。もし、この2人に不手際や何かしらの邪魔が入った時の保険としてシャーカは見張りをしていて欲しいのよ。」


「はーい!ウチ超頑張るーっ!!」

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