カルテNo.6 人生って1回きりだから悔いなく今を生きよう

「ナージャに関してはコレを取ってきて欲しいのよ。」


シャーカが元気の良いおてんばな女の子のようにはしゃいでいるのを尻目にクイーンは再び水晶からとある試験管に栓をされた赤紫色の液体を映し出す。


「コレは、もしかしてU-ウィルスですかのぉ?」


「察しが良いわねナージャ。そう貴女にはマヤローモの旧病棟の地下からU-ウィルスを取ってきて欲しいのよ。」


「御意。仰せのままに。」


ナージャは静かに一言、クイーンの命令を受け入れてから今回の任務についての趣旨をナージャ、シャーカ、マンティ、ロブスンに伝える。


「今回の任務では今まで通り派手に暴れろって訳じゃないわ。今回は慎重かつ迅速に速やかに行う事よ。出来るだけマヤローモ総合病院には被害を最小限に抑えてちょうだい。」


「えー!どうして?どうしてぇ?!ウチ超気になる〜!」


クイーンの言っている事がイマイチ理解や納得が出来ないシャーカにクイーンは感情的にならず落ち着いて理論的かつ簡単に説明をする。


「このマヤローモ総合病院は医療技術の水準が高くて我々にはない技術が眠っているのよ。だから、シャーカ貴女には現場監督を兼用して資料を盗み出してきて欲しいのよ。派手に暴れてしまうとせっかくの技術も消えてしまって、下手すると我々、魔族の発展の妨げになるのよ。分かってくれたかしら?」


「はーい。まぁ、クイーンちゃんがそう言うなら仕方ないけど……」


「良い子ね。シャーカは物分かりが良くて助かるわ。」


「む〜……」


シャーカは口では理解しているとしているが、明るく活発な性格の彼女に取って大暴れ出来ない事は少々退屈で納得していない様子。


「ロブスンとマンティに関しては教団の武装組織パラスメントの団長である。ヤウェイ・ダヌシカの娘であるリリーナ・ダヌシカを捕らえてきて欲しいのよ。」


「キリキリ、了解しました。クイーン様。」


「その任務、必ず成功させて頂くっす!」


「決行は明後日。ジュリアス月の5日。トールの日よ。心して掛かりなさい。」


「「「「はっ!!」」」」


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