カルテNo.5 夜の病院って怖いかエロスなイメージだよね

そうなると残りは私1人になってしまう。オベリスクの身体は痛覚もない温覚もない触覚もない圧覚もない。ましてや、屈強な筋骨隆々で頑丈な身体に恐ろしい爪とネオ・アームストロング・サイクロンジェット・アームストロング砲という兵器。


そして、私の攻撃は軽い火傷くらいだから、まさに勝てる見込みが限りなく0に近い。今はバインド・ロープで拘束しているけど拘束が解かれるのも時間の問題だわ。


うーん。何か手はないのだろうか?ダメだ!何にも思い付かないわ!これじゃ……


あー、ダメよ。ダメよ私。こんな時こそ冷静に大きく深呼吸するのよ。


「ふぅーはぁー……」


鞭もダメ、蹴りもダメ、縄も拘束で手一杯。この様子だとメリケンもロウソクも効かない。あっ!でも待てよ。サドマーゾの武器って確か鞭とロウソク、メリケンにピンヒール、縄と三角木馬だっけ?


三角木馬だけはまだ使った事ないな。確か前にキャビンに『三角木馬は他のモノよりも魔力消費が激しいので、ここぞってばかりの切り札にしておいてくださいね。カラカラ。』


って言われた気がする。魔力消費が激しいか。だけど、全部の攻撃が効かない今、使うしかない。


「さぁ、性(ショウ)タイムよ。この豚野郎っ!!ランページ・ホース!」


私が右手を天にかざしてランページ・ホースと唱えた瞬間に出てきたのは鋼鉄の素材に今にも跳ね上がりそうな前足でに『ヒヒーン』と鳴く雄々しい姿の三角木馬。


そして私のトォーズ・ウィップの合図でバインド・ロープで亀甲縛りにされているメルザードに向かって駆け寄りメルザードは三角木馬に跳ね上がられ空中へ舞う。


「今度は何だ?!うぉ!」


「コレで貴方は絶頂するわよ!」


「な、何だ!引き寄せられる!」


「コレがサドマーゾのフィナーレ性(ショウ)タイムよ!」


そしてメルザードは自分自身の重力による落下とランページ・ホースの引力によって急加速して股から首元へと縦一直線で引き裂かれる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る