カルテNo.5 夜の病院って怖いかエロスなイメージだよね

そして守護神オベリスクに憑依したメルザードはピクリとも動けないでしょ……


「え?嘘。魔力が……」


私は目眩を覚えて身体をフラフラになりながら何とか意識を保つ。マズイわ。このまんまだと、みんなが逃げられない。早く立たないと……



「まさか、守護神オベリスクがそんな姿になるとはワイも驚きだな。」


「っ?!」


嘘でしょ?メルザードはまだ生きているの?!股から首元まで引き裂いたはずなのに……まさか!


私は何とか目を凝らして声のある方は視線を向けると何と私の目の前には頭だけが残っているオベリスクに憑依したメルザードの姿が頭だけを残して宙に浮いている……


なんて事なの。コレが私の最後の奥の手だったのに、まだ倒れないの?どうしよう。本当にどうすればいいの?


「ワイをここまで追い込んだレディーは初めてだ。褒めて讃えよう。そしてワイ自らでレディーを葬ってやろう。」


「っ!!」


ダメだ。身体が思うように動かない。私はここでやられちゃうの?ごめんねキャビン。ごめんねリクト君。約束……守れそうにないわ。


「ちょうど5分だな。キョリ・ツメ。スカイ・ウォーク。」


「何?!」


私が絶対絶命のピンチで諦めようとした瞬間に私の前にリクト君が現れ私を抱きかかえて私を助けてくれた。


「リクト……君?」


「約束通り5分は休憩したからもう大丈夫だ。日野先生。」


「え?うそ……?」


「嘘じゃねぇよ。ったく、良い大人が泣いてるんじゃねぇよ。」


「だって……だって!」


「あぁ……もう良いから怖かったんだろ?ほら、だから泣かなくて大丈夫だからよ?」


リクト君に抱きかかえられながら私は思わずリクト君の姿を見て安心して思わず泣いてしまう。そんな泣いている私に優しく微笑んでくれるリクト君……


そしてリクト君は空中から床に降りて私を降ろして再び頭だけが残ったメルザードと対峙する。だけど頭だけとはいえ、どうやって戦うの?


「ほうほう。どうやら復活したようだが、ワイは頭だけだろうが、紳士の君には勝てないぞ?」


「はぁ……」

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