カルテNo.5 夜の病院って怖いかエロスなイメージだよね

「カラカラ、昔は精霊術や機器があんまり発達していない時代の建造物には一種の守神として死霊魔導師を憑依させていたという話があります。」


「それってどうなの?幽霊を憑依させるって?」


「まぁ確かに今だとそうかもしれませんけど、昔は建物を災厄や防犯の意味などから守る際は死霊魔導師によって建物の倒壊やそこに住む人達の安全を守っていたのは確かですよ。」


「あのさ、それってさ。今、私達3人があのメルザードって人から見れば建物に侵入してきた犯罪者って事じゃない?」


「あっ、そういう事になるかもしれませんね。カラカラカラカラ。」


「さっきから何をヒソヒソと話している!ワイの安眠を妨害しただけでなく、この建物の安全の為、地下に落としてやる!」


「え?」


「マジかよ……」


「カラカラ……」


するとメルザードという旧マヤローモ総合病院を守護する死霊魔導師が合図によって床下にブラックホールのような穴が開いてはるか下に突き落とされる私とリクト君とキャビンの3人。


そして急に真っ逆さまに落ちていく私は終わる事がなさそうな奈落の底にどこまで落ちるのよ?!って思いながら涙目になって叫びながらキャビンと一緒に身体をジタバタとさせている。


その中でリクト君1人が冷静でいてヤレヤレって感じで少し面倒くさがりながらライオンの頭を象ったバックルをお腹に当てるとバックルからベルトが出てきて装着される。


「レオン・ウェイクアップ!」


【アイアム・ビーストキングッ!!】


ライオンを象ったバックルからやけにテンションの高い機械音が鳴り響くとリクト君の髪の毛は金髪のロン毛に毛先が逆毛立っているウルフの髪型。


そして口には牙のように伸びた八重歯が見えて両手はモフモフの腕に指先には鋭い爪。そしてお尻にはライオンさながらの尻尾を生えてきてた私が今まで見てきたライオンの青年の姿だ。


「捕まれ!」


「うん!」


「カラカラ。」


「スカイ・ウォーク。」


私とキャビンはリクト君の腕に捕まるとリクト君は私とキャビンを抱えたまんま空中を疾走して降りていくと段々と地面が見えてくるのが分かる。

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