カルテNo.4 仕事ばっかりの日々では疲れてしまう
そう言うとスカル・レイは校庭の真上からチャックのファスナーが現れてファスナーが縦に下されるような形で時空の裂け目のようなものが現れる。キャビンがさっき言っていた移動呪文。
「ま、待ちなさい!」
「桃香様!今の状態で深追いはいけません!」
「そのガイコツメイドの言う通りだ。今のお前では魔力切れだ。だから今日は引いてやる。だから、オレが倒すまで死ぬなよ。サドマーゾ。」
「くっ……」
そう言ってスカル・レイは時空の裂け目の中に入り込むとチャックのファスナーは閉じられて辛くも敵を一旦、退ける事は出来た。だけど今はそれどころじゃない。
「大丈夫?!」
「……」
「桃香様。彼は?」
「私が危ない所を助けてくれた人、だけど私を庇って……」
私は仰向けで倒れ込むライオンの青年に駆け寄って呼吸と脈を確認する。息も脈もあるけど弱い。早く病院に向かわせないと!
「カラカラ。桃香様。あんまり乱暴運び出そうとしなくても大丈夫ですよ?」
「どうして?」
「まぁ、こう言う時の為にコレを用意してあります。」
私は変身を解いて急いで病院へ送ろうと担ごうとしたら、キャビンがメイド服のエプロンのポケットから取り出したのは六芒星の中に赤い十字架マークが描かれたカードを出してくる。
「コレは?」
「これはムーブメント・カードと言いまして、緊急で救急に関わる時に瞬間的に病院へ行ける時のみ使える移動呪文を簡略化したカードです。」
「なるほどね!どうやって使うの?」
「ムーブメント・カードに呪文を唱えるだけですよ。オスペダリ。」
すると校庭に私達を中心に六芒星が描かれて光だすと気が付いた時には一瞬にしてマヤローモ総合病院の救急科の出入り口まであっという間に着いてしまう。
「どうしましたか?」
「救急です。この人をお願いします。」
「まぁ、凄いケガ!すぐに運びますね!」
すると出入り口から受付のお嬢さんが駆けつけてくれてライオンの青年の彼はすぐにオペ室へ運ばれる。
「やはり運ばれてきたのは彼でしたか。」
「え?」
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