カルテNo.4 仕事ばっかりの日々では疲れてしまう
「分かりました。ありがとうございます。」
「いえ、こちらこそ、いつもご贔屓させて頂いてありがとうございます。では、出口にご案内させて頂きます。」
キャビンと一緒に立ち上がり換金所の査定員に案内されるがままに出口へと向かう。
「ここから、そのまま外へ出れますのでお気を付けてお帰り下さい。またのお越しをお待ちしております。」
「どうも。ありがとうございます。」
換金所の査定員はドアをガチャリと開けて深々と頭を下げて最後まで丁寧な接客を心掛けて私達を見送り、私とキャビンは出入り口を出ると入口の時とは違う場所へ辿り着く。
「また違う所だわ。」
「カラカラ。どうやら、ここはアウトレット街ですわね。カラカラ。」
確か景色はどちらかと言うと、工場地帯の様な建物ばかりが立ち並んでいて、今回は財布やら家財道具を買った時に来たショピングが出来そうなお店が建ち並んでいる。
「本当に換金所の出入り口って何パターンもあるのね。」
「まぁ毎回、違う出口に出ますので何とも言えないですけど、少なからずマヤローモ内の市街には辿り着くようには設定されているみたいですね。」
「他にも出口があるのかしらね?」
「カラカラ。それは私にも分かりませんが、そこは何回か行かないと分からないって感じでしょう。それより桃香様、今日はどのような服を買うつもりですか?」
「そうね。もう少ししたら暑くなりそうだし、夏服なんか良いかもね。」
「カラカラ。でしたら、こんな服はどうでしょうか?」
「……」
キャビンがガラス越しに指差したコーディネートは確かに夏らしい服。だけど、さすがにショーパンにカラフルなタンクトップって10代が着るような服装じゃない!
「桃香様ならお似合いだと思いますわ。それに、このツインテールなんかにしても良いのでは?カラカラ。」
「……」
さすがの私でもちょっとキツイ服装だし、三十路がツインテールなんてしてたら周りから痛い目で見られてマヤローモにヤバイ三十路女が居るって噂されちゃうじゃないのよ!
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