カルテNo.3 どの世界でも生きるには働かなくちゃ
どうやらマヤローモ総合病院では診察が終わった後に固定電話で受付に次回の患者さんの予約を取り書いたカルテは患者別にクリアファイルに閉じてから、空いている時間で電気で動く【電子精霊】と呼ばれる機械でカルテを書かせる。
電子精霊にカルテの紙を読み込ませると電子精霊が綺麗な字で正式なカルテを書き込んでくれるという方式。言ってしまえばパソコンとプリンターを同時に出来る感じになるね。
それから私は10時と11時の予約の患者さんを治療して12時ピッタリになったのでお昼休憩へと向かう。ちょうどお腹も空いたし食堂へ行こうかしら。
診療室を出て食堂へと向かうと色んな科の先生達が食券を買う為に並んでいる。どうやら、マヤローモ総合病院で働いているスタッフは殆どの人がここでお昼にすると言う大食堂。
なんでもワタル先生曰く日替わり定食がオススメらしいから私も食券を買いに並ぶ。食堂の受け取り口には『本日の日替わり定食。サバ味噌定食。』って書かれていた。
まぁ、せっかくだしワタル先生のオススメの日替わり定食であるサバ味噌定食を買う。値段はなんと550マルクという破格の値段。その辺の定食屋さんだと1000円近くするんだけどね。
私は食券を受け取り口のオバチャンに渡してから笑顔で『はい。サバ味噌定食ね。』って渡されて適当に近くにある空いている席へ座る。
「頂きます。」
私はサバ味噌に箸を持って一口食べると普通に美味しい味付けがしっかりしているからご飯がよくすすむわね。
「おぉ!日野先生。」
「あっ、どうも。ワタル先生。」
「隣り空いてます?」
「えぇ、空いてますよ。」
「じゃあ、お邪魔させて頂きますね。」
ワタル先生はそう言って座りお盆を見てみるとワタル先生も私と一緒で日替わり定食のサバ味噌定食を頼んでいた様子。そしてワタル先生も私のお盆を見ると嬉しそうに言う。
「日野先生も日替わり定食なんですね!」
「えぇ、ワタル先生がオススメして頂いたので頼んでみました。」
「お味の方はどうですか?」
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