カルテNo.3 どの世界でも生きるには働かなくちゃ

肩甲骨というのは筋肉で覆われて居て簡単に言えば背中に浮いているようなもの。そのお陰で肩の関節があらゆる方向に可動してくれる。また肩甲骨から伸びる筋肉は首、背骨、首、腰と範囲が多いのでそこをアプローチすると腰回りや首周りが緩みやすくなる。


「背中の方は押し方大丈夫そうですか?」


「はい、丁度良いです。」


肩甲骨周りをアプローチした後に今度は腕周りを掌で押していってから次にミリアさんの掌を甲の方を上に向けてまた掌で押していくのを左右で診ていく。


すると気持ち肩まわりの筋肉が緩んだのを確認出来たけど、首の筋肉の緊張が取れていないのでアプローチする所を限定的にするわ。


「この辺、痛すぎませんか?大丈夫そうです?」


「痛いですけど、まだ我慢できます。」


私が今、アプローチして押している所は肘の筋肉。肘の筋肉をアプローチすることで首の筋肉の緊張が大幅に良くなる。私は首を軽く押しながら反対の手で肘の筋肉をアプローチしていくと首の筋肉が緩んでいくのが分かる。


「首は痛すぎませんか?」


「はい、大丈夫です。」


「次押すところは嫌な感じがあったら言ってくださいね。」


「分かりました。」


次に押すのは首の付け根を押す。人によっては本当に嫌な感じがあるので押し方を気を付けなくちゃいけない。痛気持ち良いって言うより鋭い痛みを感じる人が多い。


首の付け根には細かく小さい筋肉と動脈に静脈、神経などが多く存在するので首や肩まわりは痛みを感じやすい場所でもある。その為、押す加減を考えなくちゃいけない場所なのよね。


「今、押しているところは大丈夫そうですか?」


「ちょっと、痛いですね……」


「今ぐらいの強さで大丈夫そうです?」


「これなら大丈夫です。」


私は押し方を弱めて痛いか痛くないかくらいの強さで押していく。少し押していく内に首の筋肉が更に緩んでいくのが分かる。


「では、上向きでお願いきます。」


ミリアさんは上向きになって私は掌でお腹の筋肉をアプローチしていく。前にも話したけどお腹を押しているようで腰のインナーマッスルと呼ばれる筋肉である。


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