カルテNo.3 どの世界でも生きるには働かなくちゃ
「はい、日野さん。こちらが住民票になりますので、ご確認下さい。」
氏名。日野 桃香 (ひの ももか)。生年月日。魔法暦1990年 ユノ月 9日。住所。マヤローモ・ルマタ市カナーサ地区1ー1ー5。
それを確認した後、私は『大丈夫です。』って一言を言ってから住民票を受け取り市役所を出ると次の目的である銀行に向かう。
「さて、次は銀行へレッツ・ゴーですね。」
「銀行って市役所から結構、歩くの?」
「いえ、市役所からは近いですし、自宅からも近い場所をチョイスさせて頂きましたので私に着いてきて下さい。」
「そうなの?まぁ、家から近い方が良いわね。」
恐らく魔法世界にはコンビニでのATMなんて存在しないんだろうね。だから、24時間お金を降ろすなんて出来ないんだろうね。少し不便だけど仕方がないわよね。
市役所を出て少し歩いて行くとレンガの建物とは違い、何処の古代ローマかよ?って思わす石柱で建てられた建物が見えてくる。
「キャビン。ここは何処なの?」
「はい。ここはマヤローモの中でも有数の規模を誇るタマサイ信用銀行でございます。」
「なんか豪華って言うか圧巻な感じがする建物ね。」
「カラカラ。ここはマヤローモ国でも歴史は古く金利が高いので、桃香様の銀行口座を作るには持ってこいかと思いました。」
「そう。じゃあ、中に進みましょう。」
私とキャビンは石段の階段を登るとタマサイ信用銀行の入り口に入ると建物とは違い内装は一昔前の映画のワンシーンのような銀行で受付には木製で出来た檻みたいになっている。
まずは受付に行って銀行口座を開くために受付のお姉さんに話掛かる事にする。
「あの〜、すいません。」
「はい、どうなされましたか?」
「銀行口座を開きたいんですけど。」
「はい。銀行口座をお作りになりますのね。では、この用紙に必要事項をお願い致します。」
「分かりました。」
私は受付のお姉さんに用紙を受け取り必要事項を記入する。
まずは氏名。生年月日。住所。暗証番号。引き下ろす時に必要な身分証明って書いてある。
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