カルテNo.3 どの世界でも生きるには働かなくちゃ
どうやら手遅れみたいな様子の私。受付から少し離れた場所にボールペンと紙があるので必要事項を記入する。
氏名の記入欄に日野 桃香(ひの ももか)。生年月日は……年数は一応、19〇〇(ピー)だけど魔法世界って西暦で書けば良いの?月日とかも多分、違うと思うんだけど、取り敢えずキャビンに聞いてみよう……
「ねぇねぇ、キャビン生年月日の所はどうやって書けば良いの?」
「まさか、桃香様。自分の年齢を忘れてしまったのですか?」
「ち、違うわよ!この世界って魔法世界でしょ?私の居た西暦とか月日も違うでしょ?」
「あー……なるほど、なるほど。取り敢えず魔法世界での西暦は【魔法暦】になりますので、今は魔法暦2020年になります。」
「じゃあ、私は魔法暦1990年生まれになるのね。」
「桃香様。歳を誤魔化したはいけませんよ?」
「誤魔化してないわよ!このバカ!」
「月日はどうなのよ?」
「桃香様。の誕生日はなんですか?」
「6月9日だけど?」
「それでしたら桃香様の場合はユノ月の9日になりますね。」
「じゃあ、そこにユノ月の9日って書けば良いのね?」
「そうなります。」
私は生年月日の記入欄に魔法暦1990年、ユノ月、9日とボールペンで書いていく。次に郵便番号と住所って全然分からないわ。
「あぁ、ここは私にお任せくださいませ。少しボールペンをお貸しください。」
「えぇ。」
キャビンはボールペンで郵便番号と住所をサラサラと書いて行くと住所を見てみるとマヤローモ・ルマタ市カナーサ地区1ー1ー5と書かれて居た。ってか、魔法世界って日本語通じるんだね。今更なんだけどね。
「これで大丈夫ですね。あとは提出するだけです。」
「分かったわ。ありがとう。」
「はい、ありがとうございます。確認しますので、少々お待ち下さい。」
私は再び受付に行くと純情合法ショタマイエンジェルが悩殺スマイルで私の紙を受け取ると記入欄に漏れがないか確認する。
あぁ、その可愛い。可愛いよ私のマイエンジェル。
「桃香様。鼻血、鼻血……」
やはり私は末期で手遅れなのだろうか?
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