カルテNo.2 三十路女。接骨院を開くまでの道のり。

そう思いながらエレベーターに乗りユックリとエレベーターは上がっていき、無事に頂上まで着くとエレベーターが開かれ奥へと続く一本道へと歩き始める。


「カラカラ。ここの一本道の先に扉がありますので、そこにオズ様がいらっしゃいます。」


私はオレンジ色の明かりに木目基調の壁や廊下を見渡しながらその一本道へと歩き始めるとキャビンの言う通り1つ扉が見えてくる。


私はドアノブにユックリと手にかけるつもりだったけど、あの図々しいクマ吉を思い出したから普通に入るのをやめた。


「失礼しまーす。」


悪魔風の脚(ディアブル・ジャンブ)の構えでドアを蹴飛ばして破壊して入りました。はい前蹴りですね。

「おやおや来たよう……だね……?」


クマ吉は相変わらず机の上に寝そべりながら図々しく、ふてぶてしくて正に人をおちょくるの代名詞。


だから私は首根っこを掴む。


「も、桃香っち……く、くるちぃ。」


「ねぇ。クマを殺しても犯罪にはならねぇよねぇ~……」


「待て待て!話し合おう桃香っち。」


「すぐに答えろ。なんで私がこんな目に合わなくちゃイケないわけ?え?三秒あげるから話しなさい。はい、いーち……」


ゴキッ……私は全力の握力と殺意を込めてクマ吉の首を絞める。


「2と3は?!」


「知らねぇな。女は1だけ覚えて居れば良いんだよ?知らなかったの?」


「と、取り敢えず離して桃香っち。お願い……」


まぁ、取り敢えずは言い訳だけは聞いてあげようと思いクマ吉の首根っこを離してあげる。


「取り敢えずは呪いの事は話したから詳細を話すよ。」


「最初から話しなさいよ。」


「悪い、悪い。だけど反省もしてなければ後悔もしていないZE☆(キラッ」


「……」


「待て待て!踏み潰すのは止めて!!暴力は反対!グヘッ!」


話はだいぶそれてしまったが本題に入る。相変わらずクマ吉は机の上に寝そべりながら図々しくしているが、そこはスルーしよう。


「先の対戦。4人の魔人系魔女と、その魔人系魔女の総括するクイーンと呼ばれる過激派組織であるミラージュ・ファミリーとの戦争だった。ミラージュ・ファミリーの名目としては革命と言う魔法世界の腐敗を正す事と魔人が人間との共存。と言う聞こえの良い名目。」

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