第13話 呪怨の堕天使-死ニタイ……生キキテモ地獄……-

翌日、俺は朝の職員会議が終わり職員室を出て2年D組のクラスへと向かう。竹内は学校へ来てるのか?


俺は期待と不安を入り交じらせながら階段を上り教室に行く。俺は教室の扉の前に立ち一呼吸。よし!行くか!


俺は扉を開けて辺りを見回して教壇へ立つと俺の目の前には竹内が来ているのが確認出来る。俺は今、安堵の顔をしているに違いないだろうな。


竹内は俺を見るなり小さく手を振り、俺は少し微笑みながら返す。取り敢えず出席を取り、全員居るのを確認してSHR(ショートホームルーム)を済まして1時限は授業がないので職員室に行く事にする。


「飯島先生。」


「おぉ、竹内じゃん。よく学校き来たな」


教室を出て廊下で俺は竹内に呼ばれ振り返ると満面な笑みを俺に向けて、竹内の頭を撫でる。


「えへへ!先生。お願いがあるんだけど良い?」


「ん?何だ?」


「オ前ノ命ヲ頂ク!仮面ノ戦士!」


竹内の口調が変わり、竹内の口の中から吐き出す様にべリアルが出現し、竹内は倒れ込んだ。


すると見たこともない化け物の姿を見た廊下に居た生徒はパニックに陥り悲鳴と恐怖感に包まれ、べリアルから逃げる生徒。気絶する生徒。泣き叫ぶ生徒。


とにかく2年D組の教室と、その辺りの廊下一帯は騒然としていた。


「フフフ。仮面ノ戦士。」


「てめぇ!竹内に何をした?」


俺はドスの効いた低い声でベリアルに話し掛ける。


「特二何モ、シテナイ。タダ……」


「ただ?」


「コノ竹内真梨恵ノ願イヲ叶エタダケダ?」


ベリアルは俺を、わざと機嫌を悪くする様に嫌味たらしく答える。


「いったい、どういう事だ?」


「コンナノ簡単ダ。竹内真梨恵ハ自分自身ヲ傷付ケタ連中ヲ全員ヲ壊シタカッタンダヨ。竹内ッテイウ娘ハ大事ナ人二裏切ラレテ、事実無根ノ濡レ衣ヲ着サセラレテ、自分自身ノ居場所ヲ奪イトラレタ……」


竹内。本当に……本当に苦しくて辛かったんだな……


ベリアルの魂支配は魂を支配した人間の思考回路に感情を読み取る様だな。


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