第9話 拒絶の堕天使−貴様等ノ全テヲ否定スル−
祐司の悪魔の囁き。つーか俺も入るのかよ!まぁ、別に良いけどさぁ。
「大翔~。」
「何だ?優菜。」
「私の事、守ってくれる?」
うっ……久々に優菜の涙目+上目遣いの精神攻撃。祐司の奴、俺が優菜の頼み事を断れないと知ってて言いやがったな。
「あぁ優菜。俺は優菜を守るよ!」
はい!言ってしまいましたよ俺。
「えっ?ちょっと優菜さん……?」
「はい。響也君は俺と入ろうねぇ~。」
祐司は計算とおりと言わんばかりの笑みを浮かべて響也をお化け屋敷へと引っ張り込んでいき、響也は勿論、祐司とお化け屋敷に入り、響也はもう恐怖に絶望してファントムになるんじゃね?ってくらい悲鳴を上げて帰ってきたよ。
もう祐司と響也が帰ってきた時なんか響也の顔は『お前は、もう死んでいる』状態だったからね。祐司は祐司で響也が怖がる所を面白がってるしさ。
「響也の怖がる所が面白くて笑っちゃったよ~。」
祐司は響也の驚きっぷりのリアクションにご満足の様子。次は俺と優菜が入ることになるけどさ。あの~、優菜さん。既に俺の腕に巻き付けてますよ?
それに、優菜の豊満な……いや、ここは敢えて言わないでおこう。自己主張が強い双子が、いやなんでもない。言うとすれば『役得』とだけ言っておこう。
入口へ入ると優菜は既に全身震わせていて、部屋の中は真っ暗で懐中電灯が無いと全く見えないし、俺が受付の人から渡された懐中電灯を着けると、所々に壁に血が塗ってあり中にば助けでと書いてあったりする。
そして、俺と優菜は進み出し優菜は小さな物音で゙ヒッ゙と言う程ビビっている。
右に曲がり角があったので右に曲がろうとしたら突然、顔面が血だらけの男が出てきて優菜は当然と言えば当然だか。
「キャャアアァァーーー!」
俺の耳元で鼓膜が破れるんじゃないか?って思うほどの断末魔の叫びの如く叫んだ。俺はと言うと全くの無反応で居たけど、むしろ優菜の驚きの姿を楽しんでいた。
暫くして今度は手術室。ベットの上に人が寝ている様子。こういうのってアレだよな?うん。敢えて言わない。
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