第5話 新たな戦士-さぁ堕天使よ断罪を行う-

「くっ……」


「フゥ……」


ヘイムダルは余裕な感じで俺に近付いてくる。


「モォ、終ワリカ?」


「ほざけ!」


俺は立ち上がり両手の掌を合わせて左の手首の甲を添える。


【Left Arm Blade】


ダビデの機械音と共に左の手首の甲から剣の刃の部分が出て、すぐさまヘイムダルに駆け寄り切りつけようとしたが、ヘイムダルは剣でガードした。


俺はヘイムダルの態勢を崩そうしたが、奴の馬鹿力に完璧に圧されてる。そのまま、壁に追い詰められ、少しでも力を抜けば、自分の刃が顔に近付く程の距離になる。


馬鹿力をどうにかしないと確実に殺られるぞ。どうにか距離を置いて戦いけど、後ろには壁だ。少しでも気が緩めば確実に殺られるのは目に見えてる。


どうする?武器を代えるのも一端、距離を置いて両手を合わせないとだし考えている内に刃が俺の顔まで数センチまで迫ったきやがった。


畜生!どうすれば……?



【Gun Ready】


何か機械音が聞こえ、銃弾の音が5発ほど聞こえ、その瞬間にヘイムダルは、うつ伏せに倒れ込んだのが分かる。その瞬間に俺は銃を撃った正体が見える。


ソイツは赤とオレンジの中間の色を基本として、目から鼻下にあたる部分は菱形で緑色をしている。ソイツの右手に持っている銃の銃口からは硝煙が出ている。



しばらくするとヘイムダルが起き上がり怒り激しく言う。


「貴様カ!私ノ邪魔ヲシタノハ?!マァ、良イ!貴様カラ消シテカラ仮面ノ戦士ヲ倒ス!サァ名乗レ!」



ソイツは静かにこう言う。


「断罪の使徒……アパスル。」


「行クゾ!アパスル!」


ヘイムダルは剣を構えアパスルに向かって走る。

アパスルは銃のグリップのボタンを押し始めた。


【304 Sword Ready】


304とボタンを押し、機械音が鳴った後、銃身を逆手に持ち、銃口から細長い剣が出てくる。アパスルは剣を逆手に持った状態でヘイムダルを迎え撃つ。


お互いの剣が交わった瞬間にヘイムダルの剣が、まるで溶岩にでも入れた様に溶かされた。


「ナニ!」


「はあぁ!」

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