第3話 石の堕天使-人間コソ愚カナ存在-

やはり今日のオススメランチのハヤシライスが人気の様子。


俺が接客をやりオジサンはオーダーされた料理を作りオバサンは出来た料理を運んだり常連のお客さんと少し話したりしながらランチタイムの時間は過ぎていった。


そして、あらかた客足も少なくなりディナーまでの時間までは暇な時間となる。俺も皿を洗い終わり元の食器棚に片付けた。


「オバサンそろそろ買い物に行きますね。」


「あぁ~分かったわ。はい、コレ。買い物してほしいメモとお金と少しだけどお駄賃ね。」


「お駄賃なんて悪いですよオバサン。だいたい住み込みで働かせてもらってるのに……」


「良いのよ!優菜なんていまだにお使いにいかせる度にお駄賃を要求してくるのよぉ~。」



優菜。良い年して何をやってるんだ?俺は半分、心の中で呆れつつも……


「有難うございます。んじゃ行ってきますね。」


俺はバイクの鍵とダビデを取りに行くため一旦、自分の部屋に行くために階段を上り、また降りて外に行き、バイクのエンジンを掛けて買い物へと行った。



そして、店の中はオジサンとオバサンだけになった。


しばらくの沈黙がありその沈黙を破ったのはオバサンからだった。


「ねぇ、アナタ。」


「なんだい?」


オジサンは新聞を見ていたがオバサンに話し掛けられて視線を新聞からオバサンに変えた。


「ひろ君。優梨が死んじゃったのに全然、泣き言なんて言わないね。」


「周りに心配を掛けたくないのだろう……昔から大翔君はそういう子だったな……」


「多分、私達よりも1番ひろ君が優梨が死んだ事が辛いはずなのに……」


「警察もいまだに手掛かりがないようだしな……」


「でも、優菜はもっと複雑な気分なんじゃない?」


「そうだな……」


俺はバイクを走らせ近くのスーパーへと着いた。


「マスター。今日は何を買うのですか?」


「あぁ、なんか店に出す食材みたいだ。っと何を買うんだ?メモっと………」


「どうしたのですか?マスター。」


「イヤ、これ……」


ダビデにメモを見せた。そのメモに書かれている内容はビッシリと書かれていた。


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