第2話 風の堕天使−人間ノ血コソ切リ札ノ鍵−

「ちっ!当たりもしなければ全然かすりもしねぇ!」


「単調ナ攻撃ジャ俺ハ当タラナイゾ……次ハ俺カライクゾ。」


ウンディーネは俺の顔に向かって右のパンチを繰り出した。俺は咄嗟に顔をガードしたが、ウンディーネはガードした瞬間にボディーに蹴りをいれた。


「っう……フェイントかよ……」


「マダマダ……」


今度は正面からウンディーネが蹴りを入れようとしたが俺が横に避けたがウンディーネが後ろに回り込み首に手刀をいれられた。


「っう!またか。面倒な奴だ。」


「マスター!大丈夫ですか?」


「まだ、なんとか大丈夫だ。」


大丈夫と言ってもどうすれば良い?攻撃しても避けられる。こっちがガードや攻撃を避けても追撃がくる。どうする?


俺はふと自分の槍を見た。


確かこの槍はファウストの力である錬金術を使って金属を性質変化して作り出された。つまり錬金術で……


俺の考えがまとまり、槍を手に取った。

手に槍を持った俺を見てウンディーネは嘲笑うように言った。


「今サラ槍デノ攻撃ハ俺ニハ効カナイゾ。」


「ふん。そんな事はわかってるさ。こうするんだよ!」


そう言った瞬間に槍を一回地面に突き刺してから両手の掌を合わせて両手で槍に触れた。


そして、槍を地面から抜いた瞬間に槍は鞭のようにしなり始めた。


「マスター。考えましたね。」


「まあな!いくぞ!」


俺はウンディーネに向かって鞭を振り回した。


「フン甘イナ、武器ガ変ワッタ所デ……」


ウンディーネが鞭を紙一重で避けたが、鞭は軌道を変えてウンディーネに直撃した。


「甘いのはお前の方だ。」


鞭の特性であるしなりを利用したとえ一発目が避けられても手首の捌きを変える事で軌道を変えられる。俺の狙いはそれだ。


俺は次々に鞭でウンディーネに確実にダメージを与えそして、鞭はウンディーネに巻き付いた。


「グッ!シマッタ!」


ウンディーネは鞭に巻き付かれたまま、引っ張り込まれ俺は渾身の力でウンディーネの顔面に右のパンチを喰らわせた。


ウンディーネは倒れ込み続けてウンディーネを引っ張り込み蹴りのラッシュで追撃。

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