第2話 風の堕天使−人間ノ血コソ切リ札ノ鍵−

優菜はすぐにでも店から出るために走って俺の所から去った。優菜が走り去った後に俺のズボンのポケットからダビデが出てきた。


「マスター。べリアルです。」


「わかってる。すぐにでも行かないと!」


「道案内は私がします。」


「頼む。」


「マスター。べリアルはすぐ近くにいます。」


「本当か?」


後ろを振り向くと其処には1体のべリアルがいた。べリアルの右手には人間の血がべっとりついており、体の所々には血が飛び散っていた。


「人間……見ツケタ。」


不気味に笑うべリアル。


「残念だなべリアル。生憎だが俺は普通の人間じゃない。」


「ナゼ我々ノ名前ヲ……ソレニイッタイ人間ジャナイダト?」



俺は嘲笑気味に言った。


「なに、魔物を葬る錬金術師だ。」


「マスター。コイツは精霊族のウンディーネです。風を扱う堕天使です。」


「わかった。行くぞタビデ。」


ダビデは携帯電話の姿ファウストフォンに戻り俺の右手に持たれた。


両手にファウストグローブを嵌めて両手を腹部に当てるように構えファウストバックルを出現させた。


ファウストフォンを開き、CLEARボタンを押し、さらにENTERボタンを押した。


【Standby OK Master】


ダビデの機械音が鳴る。


「変身!」


掛け声と同時にファウストフォンをファウストバックルに入れてる。


【Wake Up Change】


ダビデの機械音と同時に白いボディーに赤い複眼、そして2本の強靭の角を生やしたファウストに変身した。


「さぁ、裁きの時間だ。」


俺はそう言いウンディーネに右のパンチを喰らわそうとしたがウンディーネは紙一重で避けた。


「コノヤロォ…」


追加で左のパンチを喰らわそうとしたがそれも紙一重で避けられた。


「ソンナ攻撃ジャ、カスリモシナイ。」


ウンディーネは俺を挑発してきた。


「調子に乗りやがってっ!」


俺は両手の掌を合わせ地面に両手を着きしゃがみながら、地面を着き、何かを出す様なイメージで手を挙げた。地面から銀色の槍が出てきた。


槍でウンディーネに攻撃を仕掛けるも易々と避けられる。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る