第35話
「麗華先輩」
「んー。んー」
「れ・い・か先輩」
「んーんー。......おはよう裕也君」
「おはようございます、麗華先輩」
「朝ごはんの準備は終わりましたから、着替えてきてください」
「なんか、新婚さんみたいだね」
「そんな事馬鹿な事言っていで、着替えてください」
「馬鹿な事じゃないもん」
麗華先輩はぷくぅーっと少し頬を膨らませ不満をアピールしてくる。
「早く着替えてくださいね」
「もぉー」
麗華先輩を起こし、準備をする。そういえば、女子って寝顔見られることに抵抗あるような印象なんだけど麗華先輩は大丈夫そうだけど、なんでかな?
「先輩」
「ん?なーに?」
先輩が寝起きだからか、甘えるような声で、首をこてっとかしげて聞いてくる。
「寝顔似られることに抵抗ないんですか?」
「少し、恥ずかしいけど裕也君にならいいかなって」
「なんでですか?付き合ってもいないのに」
「それはねー」
麗華先輩が抱き着き…
「将来結婚して同じベッドに寝るからでした」
「…そんな事ありません」
「ふふっ。今何で言い淀んだのかな?」
「少し堰がでそうだったので」
「ふぅーん。ふふっ」
「なんですか」
「裕也君はかっこいいのに可愛いなーって」
「うるさいです。早く着替えてください」
「はーい」
そうして、リビングに行きテーブルに朝食を並べる。
姉さんはというと、僕と一緒に起きて、朝ごはんを一緒に作ってくれた。
前のように危なっかしくなく調理できてとても楽しかった。
今は多分風呂に入ってるのかな?
「裕也君おはよー」
朝食を全て並べ終え少し経った辺りで先輩がリビングに来て、少し経ち姉さんが来て、朝食を食べ、家を出る。
電車に揺られて、大体三十分経ち、目的地に着く。
改札を通り抜け、親の元に行く。
「姉さん、母さんたちこっちだっけ?」
「うん」
「あと、麗華先輩。頑張ってください」
「え?う、うん」
麗華先輩は首をかしげて頭に?マークを浮かべているが、応援されたからか気合を入れる。
そうして駅から少し歩き、結構広い駐車場に行くと......
「おかえりーゆうー」
「お帰り、ゆう」
父さんが手を振って母さんが抱き着いてくる。
「「ただいま、あと苦しい」」
「あ、ごめん。…でこっちが」
「は、初めまして。咲月麗華です。裕也君の友達…?彼女です!将来結婚します!」
「違いますし、しません」
「あなたが麗華ちゃんね。…かわいい!」
そういって麗華先輩の事を抱きしめる。麗華先輩は一瞬びっくりしたような顔をして、されるがままにされている。
「ねぇ、いつゆうと結婚するの?子供は?」
「まって、まって母さん」
母さんがいったん離れたと思ったら麗華先輩を質問攻めにする
「そうですね、今年中には裕也君を落します」
「落されません!話に乗らないでください!」
「母さーん。待って」
父さんがこっちに来て話を止めてくれる。
父さん…!
「私も混ぜてくれ」
「一旦落ち着いてー!」
もうやだぁ。
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