第14話

ここ最近変わったことがある。


一つ目が


「裕也君おはようございます!」

「はいはい。おはようございます」


あれから麗華先輩は毎朝来るようになったことだ。

流石に毎朝起こしてはもらっていないけれど、先輩はご飯を作ってくれる。


すごく、そりゃすごーく遠慮したんだけど、先輩曰く


『裕也君のお世話をしたいんです!それにこうしていると新婚さんみたいですし』


麗華先輩は僕をニートにでもするつもりなのだろうか、それと先輩は何処に向かっているんだろうか。


僕は先輩が心配になった。


それとこれはあまり変わってないことだが登下校時の周囲の視線だ。


男子からは『なんでお前みたいなやつが』みたいな視線を送られるし女子からは興味半分男子と同じようになぜお前がみたいな視線を送られる。


ホントに何で僕なんですかね…。


麗華先輩にいくら聞いても『付き合ってくれたら、教えてあげます』って言われるから無理だけど。


今までは先輩が校門で待ち伏せてる?し、朝早かったからあまり人がいなかったけど、ここ最近普通の時間に登校しているから周囲の視線がきつくなった。


あと最後にこれが一番変わったことなんじゃないだろうか。


それは、僕にしゃべりかけてくる人が多くなったこと。


僕は、まぁどっちかっていうと陰の人だし話かけてくる人なんてあまりいない。

別にいいんだけどね!どっちかっていうと一人のほうがいいし。


まぁ、多分話しかけてくる理由は大体わかるんだけどね。


多分だけど僕を通じて麗華先輩と仲良くなりたいとかそんなとこだろう。


........僕の友達は夏樹一人でいいし。


まぁいろいろ変わったってことだね。


そんな事を考えながら朝ご飯を食べ終え用意をして、


「あ、裕也君寝癖ついてるよ」


麗華先輩が自然な動作で寝癖を直してくれる。


はぁ、先輩に甘くなったなぁ。


会って最初のころなら全力でかわしていたと思う。


「はい、これで大丈夫。ついでに........えい!」

「ちょ…。離れてください」

「嫌でーす。裕也君が麗華って呼んでくれたらはなれてあげます」

「せ・ん・ぱ・い離れてください」

「やー。ごめんなさい。麗華先輩のままでいいですから。離れますから」


ほんっとこの人は。


「ゆうー。時間ダイジョブなの?」

「え?あ、あーー!麗華先輩早くいきましょう」

「うん!」


「「行ってきます」」

「はーい」


僕たちは急いで学校に向かい何とか間に合った。







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